梅宮辰夫さん最近の口癖「さみしい」 昭和のスター逝く盟友松方さんと同じ安置所へ

 映画「不良番長」シリーズや「仁義なき戦い」シリーズなどで人気を博し、「辰兄ぃ」「辰ちゃん」の愛称で親しまれた俳優の梅宮辰夫(うめみや・たつお)さんが12日午前7時40分、神奈川県真鶴町の病院で慢性腎不全のため死去した。81歳だった。妻のクラウディアさん(75)、娘でタレントの梅宮アンナ(47)に最期をみとられ、この日、盟友だった松方弘樹さんと同じ安置所に運ばれた。東映で一時代を築き、80年代後半からはバラエティー番組にも進出。度重なる病と闘ってきた昭和のスターが天国へと旅立った。

 1974年から計6回のがんと45年間闘ってきた梅宮さんが力尽きた。

 梅宮さんのマネジャーによると、今年1月に腎臓を摘出してから週3回の透析治療を余儀なくされていた。11日も朝9時から4時間透析を受け、病院のベッドで1時間寝てから帰宅した。自宅では午後5時ごろにリビングで就寝。午前3時ごろにクラウディアさんが意識を失っているところを発見し、病院に搬送されたという。

 集中治療室で心臓マッサージを受けるも、家族に見守られながら午前7時40分に慢性腎不全のため亡くなった。眠るように息を引き取り、クラウディアさんは「こんなにやすらかな顔で人って死ぬのかしら」と話しているという。

 遺体は真鶴から都内の安置所に運ばれた。盟友の松方弘樹さんが2017年1月に亡くなった際、安置された場所を選んだ。14日には松方さんが荼毘(だび)に付された都内の斎場で密葬を行う。後日、お別れの会が開かれる予定だ。クラウディアさんやアンナは、取材に応じられる状態ではないという。

 来年に向けて、準備を進めている最中だった。マネジャーによると、年賀状を刷ったばかり。「今年も元気な姿を見せるからな」とつづっていた。毎年恒例の豪華なおせちを作るため、全国のカタログを取り寄せ、食への意欲も失われていなかった。

 最近の口癖は「さみしい」だったという。「令和になって、昭和が遠くなるようでさみしい」「体が細くなるのもさみしい」「仲間がいなくなっていくのもさみしい」と話していたという。松方さん、菅原文太さん、高倉健さんも旅立った。10月にプロ野球元国鉄の金田正一さんが亡くなった時も「正ちゃんと食事の約束をしていたのに」と残念そうにしていたという。同時代を彩った昭和のスターたちが次々と去る現実をただただ受け止めるしかなかった。

 近年は、腰を悪くし、つえを使う生活だったが「ここ(首)から上は60歳」(マネジャー)と頭脳は健在だったという。兄貴肌な「辰兄ぃ」のまま、天国の盟友たちのもとへと旅立った。

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