文枝 出演前に48歳で急逝の弟子への思い投稿「三金の分まで」

 脳幹出血で急死した落語家・桂三金さんの師匠・桂文枝(76)が11日、大阪・なんばグランド花月に出演した。午前11時に無言のまま、報道陣に一礼して楽屋入りした文枝は、同11時20分に天国の弟子を思い、ブログをアップした。

「既に報道されましたが、三金が土曜日の朝、突然、家で倒れ、奥さんに救急車を頼むとの言葉を最後に意識をなくし、病院に搬送されました。私はなんばグランド花月出演中で、当日四回興行で一回終わりで大阪市立総合医療センターの集中治療室に参りました。いつもの三金が横たわっていて、そのうちに覚醒すると信じて、耳元で『おい、出番やぞ』とか、いろいろ話しかけましたが、残念ながら答えてくれませんでした」と三金さんが倒れてからの状況を説明した。

 「奥さんと一緒に先生に話を聞くうちに事の重大さに気づかされました。のうかんきょうしゅっけつ(脳幹橋出血)初めて聞く病名でした。確かにCTスキャンの画像を見せられ、確かに脳の中に血液が広がっていました。『この血を抜けませんのんか?』とか、私は動転して先生にそのようなことを聞いたと思います。もう手の施しようがないという事でして、もって1週間でしょうということを言われ、まず弟子たちや、同期の噺家さんにも逢いに来ていただき、わたしも舞台の合間に行き、終わってから駆けつけた時もちょっと安定したという事で帰りました」と、当初から回復の見込みが薄かったと明かした。

 その後、「昼から何も口にしてなかったので食べようとした時に電話が入り、容態が急転したということで向かったのですが、病院に向かう途中で、旅立った形となりました。その日のうちに倒れ、突然いなくなったなんて未だに信じられませんし、心の整理がつきません。ご家族の皆さんもそうでしょうし」と愛弟子との別れをつづり、理解しがたいことが起こったとした。

 「そんな中で三金の兄弟弟子たちは本当によく動いてくれました」と、突然の訃報にもかかわらず、かいがいしく働いた一門の弟子をねぎらった文枝だが、ショックは大きい様子で「こんなことが現実にあるなんて。こんなこと書いている後ろに、いつものにこやかで大きな体が立っているような気がしてなりません。まだ現実を受け止められません」と記した。

 それでも、三金さんに落語家としての教えを説いた師匠は、関係者へのお礼をしたためた上で、「これから舞台です。三金の分まで頑張ってきます」と天国へ向けた思いを明かした。

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