石坂浩二、涙「すごく驚いた」…八千草さん最後の出演作「やすらぎの刻~道」などで共演

 かれんで上品な雰囲気で親しまれ、テレビドラマ「岸辺のアルバム」をはじめ映画、舞台と幅広く活躍した女優の八千草薫(やちぐさ・かおる、本名谷口瞳=たにぐち・ひとみ)さんが24日午前7時45分、すい臓がんのため東京都内の病院で死去した。88歳。大阪市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。今年2月にがんを公表、治療に専念していた。

 八千草さんの訃報を受け、最後の出演となったテレビ朝日系ドラマ「やすらぎの刻~道」(月~金曜、後0・30)と前作「やすらぎの郷」で共演した俳優の石坂浩二(78)が28日、都内で会見した。

 石坂は「すごく驚いた」と目を潤ませ、「最終の分まで撮り終わっていて、いつだかプロデューサーがお見舞いにいって、すごく元気だってお話を聞いていた」と説明した。

 最後に会ったのは「6月か7月」で、脚本の倉本聰氏が出番を書き足し、「八千草さんもそれだけはぜひやりたいとおっしゃってくださって、一日でしたけど、全部で6シーンくらい撮りました」と明かした。

 「大学生の時から憧れ」だった。出会いは八千草さんの夫・谷口千吉監督の現場で「ドキドキというか、ちょっと息ができない」と回想。夫婦役を演じたドラマ「女の言い分」(1994年)を思い出し、「缶切りだけがうまいっていう旦那だった。『うまいじゃないの』ってすごく優しい笑顔でおっしゃったシーンを思い出した」と声を詰まらせた。

 「一緒に芝居してて心が安らぐというか。演技するって事の奥深しい表現なんですよね。どこかに光があって、そういうのを身近で見せていただいただけで幸せだった」と俳優・八千草薫を語った石坂。「上品に笑っていらっしゃる顔。やはり笑顔が残っていますね。憧れの方だった。寅さん的に言えば、マドンナですね。われわれにとってかもしれないですね。本当にきれいな方。仕事にまっすぐに取り組む方。もう一度ご一緒したかった」と悼んでいた。

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