病院の王子様・海蔵亮太に依頼殺到 甘い歌声と微笑み カラオケ世界王者の素顔に密着

 笑顔で入居者を和ませる海蔵亮太
 熱唱する海蔵亮太=都内
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 世界最大のアマチュアカラオケ大会を2連覇した実績を持つ歌手・海蔵亮太(28)に病院や介護施設からオファーが殺到し、甘い歌声と癒やしスマイルの“ホスピタルプリンス”として注目を集めている。認知症だった祖父の見舞いで病院を訪れた際、音楽の力で元気を届けたいと感じたのが原点。デイリースポーツは、このほど都内の介護施設・ラヴィーレ高島平で行った海蔵のライブに密着し、病院の王子様の素顔に迫った。

 午前10時、高齢の入居者たちが集まるレクリエーションルームに海蔵がやって来ると大きな拍手が起こった。

 カラオケマイクを手に取り「歌を通じて、楽しい時間を過ごせたらと思います」とニコリ。認知症をテーマにした最新シングル「愛のカタチ」を手始めに、入居者の世代に合わせて「上を向いて歩こう」、「喝采」などを歌うと、一緒に口ずさむ人、うんうんとうなずきながら聴く人…。

 最初は反応のなかった入居者も、生き生きとした目つきに変わっていった。約1時間のライブを終えると、1人の女性が海蔵を呼び「こんな日が来ると思わなかった。涙が出てきちゃって…」と感謝の言葉を送った。

 4月に認知症だった祖父を亡くした。病室に見舞う度に感じていたことがある。「病院には音楽が少ないと思った。音楽に触れたくても触れられない場所なら、そこで自分が歌えばいい」と、5月から訪問ライブを開始。評判が広がり、東京、大阪、地元・愛知を中心に20件近いオファーが舞い込んだ。

 甘い歌声は、カラオケ世界王者の折り紙付き。ドラマ「冬のソナタ」のヨン様を思わせる柔和な笑顔も相まって、“ホスプリ”の異名を持つ。

 「いつもはシンガーとして『伝えなきゃ』と思うんですが、病院だと『歌を楽しもう』と音楽の原点に戻れる。どんな場所でも音楽に触れられる世の中にできたら素晴らしいこと。多くの人に広げていきたい」。漁師で厳格だった祖父が、幼かった自身の歌声で笑顔になった光景が原風景。天国の祖父に見守られながら、音楽の力をデリバリーしている。

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