片岡我當、約4年半ぶりに芝居復帰 ファンも「元気そうでよかった」

 歌舞伎俳優・片岡我當(84)が3日、大阪松竹座で初日を迎えた「七月大歌舞伎」で約4年半ぶりに芝居に復帰した。片岡仁左衛門(75)、秀太郎(77)の片岡三兄弟の長兄で、2014年12月、京都南座「顔見世」出演中に病に倒れて以来、舞台出演は口上などに限られていた。「厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)」で平清盛を演じた我當が登場すると、「松嶋屋っ」と大向こう(歌舞伎の掛け声)がかかり、客席からもひときわ大きな拍手が上がった。

 「厳島-」は清盛が檜扇で沈む夕日を招き返す物語で、元々は江戸時代の作品。長く上演が途絶えていたが、2013年の京都南座「顔見世」で、過去の台本を元に新たに構成し、我當の清盛で復活した。檜扇をあおぐ様も美しく、我當の清盛は重厚さと品があり、まさに当たり役となっている。終演後のロビーでは「元気そうでよかった」というファンの姿も見られた。

 昼の部はこの「厳島-」のほか、松竹新喜劇の演目を題材にした「色気噺お伊勢帰り」を初めて歌舞伎化。中村鴈治郎(60)の温かみのある風情が作品にマッチし、客席からは上質な笑い声が巻き起こった。

 また「義経千本桜」の二段目「渡海屋」「大物裏」は仁左衛門が平知盛を演じている。代表作のひとつも言うべき作品で、その重厚さと品格は追随を許さない。白い衣装を血に染めて、大立ち回りをするさまには色気さえ感じる。

 夜の部は「芦屋道満大内鑑」「弥栄芝居賑」「上州土産百両首」。昼夜いずれも27日まで。

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