池井戸ドラマ 今度は中村芝翫 歌舞伎役者、物語キーマン多く…「ノーサイド・ゲーム」

 7月からTBS系で放送される日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」の出演者が10日、同局から発表された。主演は大泉洋。大泉の妻に松たかこ、敵役として上川隆也、中村芝翫が出演する。原作は「半沢直樹」らも手掛けた池井戸潤氏だが、池井戸作品のドラマには数多くの歌舞伎俳優が出演。今回は芝翫に白羽の矢が立った。

 「ノーサイド・ゲーム」は、大手自動車メーカーに勤める君嶋(大泉)が上司が唱える企業買収に異を唱えたことから工場に飛ばされ、同社のラグビーチームのGM兼務を言い渡される。成績不振にあえぐラグビー部再建に挑む君嶋の戦いが描かれる。

 芝翫は君嶋が飛ばされる原因となった企業先の三代目社長・風間役。中村は同局を通じ「わたしは歌舞伎育ちなので、すでに原作者が他界している物語を演じてきました。でも今回は原作の池井戸先生に自分の演技を見て頂ける。その点は非常に興味深いです」とやる気をみなぎらせるコメントを発表している。

 池井戸作品はこれまで同局を中心に何作もドラマ化されているが、歌舞伎役者が物語のキーマンを務めることが多い。大ヒットドラマ「半沢直樹」では、香川照之(市川中車)、片岡愛之助が出演。2人のクセの強い演技は放送を重ねるごとに話題を集めた。

 15年放送の「下町ロケット」では中村歌昇が貴船教授の部下として登場。昨年放送の「下町ロケット・ゴースト」でも、尾上菊之助が出演している。

 「ルーズヴェルト・ゲーム」では坂東三津五郎さんが出演。「陸王」でも市川右團次が出演。いずれも味のある演技で物語を盛り上げた。

 今回の芝翫も、物語のキーマンであることから、プロデューサーの伊與田英徳氏は「芝翫さんはスペシャルドラマに出演していただいた時に、そのオーラの大きさに驚いたことを覚えております。今回、物語をけん引していく重要な役どころを演じていただきます。どんな敵役になるのか大変楽しみにしております」と期待を寄せている。

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