三田佳子 降旗監督を追悼「とても無口、決して妥協しない方でした」

 高倉健さん主演の「網走番外地」シリーズや「鉄道員(ぽっぽや)」「あ・うん」などを手がけた日本を代表する映画監督、降旗康男さんが20日午前9時44分、肺炎のため亡くなった。84歳。26日、東映が発表した。2016年に遺作となった岡田准一主演「追憶」(17年公開)の撮影終了後、しばらくしてパーキンソン病を発症。療養中の今年4月中旬に体調を崩して入院。その後、肺炎を患い、回復しないまま息を引き取った。

 「別れぬ理由」(87年)、「極道の妻たち 三代目姐」(89年)などに出演した三田佳子(77)が追悼のメッセージを発表した。

 「突然の訃報に、驚いております。東映時代の『続・王将』が初めてお会いした作品です。その時、チーフ助監督だった降旗さんを将棋の先生と間違えた事を、何十年経っても言われ続けましたね」と初対面の思い出を回顧。

 「プライベートな海外旅行中にバッタリ会ったりして、『いつかご一緒しましょう』と言って実現したのが『別れぬ理由』でした。ヌードシーンもあり、『胸も無いし…私には無理なんじゃないですか?』と聞いたら、『それが三田さんなんだからいいんじゃない』と」と降旗監督の率直な人柄をしのばせるエピソードを明かした。

 そして「とても無口な方でしたが、クリエイティブな事では決して妥協しない、譲らない方でした」と述懐。「『別れぬ理由』で、津川雅彦さん演じる夫と、不倫後の夜の布団の間を空けて、ズラすかズラさないかでも、本気の喧嘩みたいになりましたね。『極道の妻たち 三代目姐』の時は、丹波哲郎さん演じる三代目の葬儀シーンをどうしても撮ってほしいと私から夜中に電話で直談判して、受け入れてくださいました」と振り返り、「降旗さんとのクリエイティブな意地の張り合いは、結果、私にとってかけがえのない作品となりました。もう一度ご一緒したかったですね…残念でなりません」と追悼した。

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