女性デュオのBitter & Sweet 新曲で「ハーモニーを聴いて」
女性デュオ「Bitter & Sweet(ビタースウィート)」の田崎あさひ(23)と長谷川萌美(25)がこのほど東京・木場のデイリースポーツを訪れ、3月27日にリリースした両A面シングル「遠いところへ行くのでしょう/ラブストーリーは始まらない」に込めた思いや、今後の活動について語った。
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「白い色は恋人の色」のベッツィ&クリス、「恋人もいないのに」のシモンズ、「待つわ」のあみん…日本ポップス史を彩ってきたフォーキーな女性デュオの系譜を今に受け継ぐのがビタスイだ。
「FOREST AWARD NEW FACE オーディション」第2回グランプリの田崎と第3回GPの長谷川で2013年に結成。17年にシングル「幸せになりたい。/写真には残らないシュート」でメジャーデビューした。
一人焼き肉も平気な新潟出身の長谷川と、「一人行動が苦手」な長崎出身の田崎という対照的な二人。「たぶんクラスにいたらお互いに話もしないタイプ」(田崎)で、「歌い方も違うし、もらった楽曲をどう歌うかも違うとこから始まった」(長谷川)。
そんな二人が、活動していくうちに「お互いの声をよく聴いて、二人で出せる音楽の楽しさを歌えるように」(同)と成長。プライベートでも「東京ディズニーランドや町のお祭り、カラオケに行ったり」(田崎)と、距離が縮まっていった。
「遠いところ-」は、田崎が「60~70年代のフォーク調にアレンジされた楽曲で、キャッチーでポップなメロディーなんですが、歌詞を読むと深いメッセージソング」と言うように、往年のメッセージフォークをほうふつさせる。
田崎は現代が「遠いところの誰とでもつながれる、すごく恵まれた環境」である一方、「地球温暖化が進んでいたり、普通に生活していると目に入ってこないことも歌っている」と説明する。23歳の若さだが、「父がこういうフォークソングを聴いていたので、懐かしいと感じるところがありました」と、違和感はないという。
「ラブストーリー-」は、長谷川いわく「三角関係を歌っていて、あみんさんをほうふつさせるドラマチックな楽曲」。あみんの名曲「待つわ」にも通じる「すごく好きな男性には別に好きな人がいて、自分を好きになってほしいという女心を歌っています。景色が浮かんで、女性の気持ちがリアルに伝わってきます」という世界で、「自分が主人公になった気持ちで聴ける楽曲」になっている。
ともに、「これまでより歌をメインに、ハーモニーも聴いてほしい」(長谷川)と、ハーモニーを駆使した、より本格的な作りになっている。
4月19日には大阪のHMV & BOOKS SHINSAIBASHIとあべのHoop 1F オープンエアプラザ、21日には兵庫のあまがさきキューズモール2F緑遊広場とHMV三宮VIVREでインストアイベントを、5月18日には東京・下北沢のCom.Cafe 音倉でファンミーティングを開催。
「懐かしいカバー曲も歌うので、ビタスイを全く知らない方でも、足を止めて聴いてほしいな」(長谷川)、「もっとビタスイを知りたいと思ってもらえたら、定期的なファンミだったりに来ていただければ。ピアノ(田崎)とギター(長谷川)の弾き語りで、音源を使わずやっています」と、生ビタスイをアピールする。
「日本全国どこにでも行って聴いていただいて、帰り道に口ずさめる楽曲がどんどん広がっていったら、ゆくゆくは自作曲も」(長谷川)という将来像も描いており、事務所の大先輩・森高千里のように、本格的なアーティストとしての活動も期待できそうだ。