日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が中東オマーンの販売代理店経由で資金流用し、約５億６３００万円の損害を与えたとして、東京地検特捜部は４日、新たな会社法違反（特別背任）の疑いで、ゴーン容疑者を再逮捕した。逮捕は４回目。ゴーン容疑者の弁護団が同日、都内で会見を開いた。

　弘中惇一郎弁護士は、異例の保釈後の再逮捕について「文明国家であってはならない暴挙」と批判。３日にゴーン容疑者が「１１日に会見を開く」と予告した直後の再逮捕に「一種の口封じではないのかと思っている」と語った。

　ゴーン容疑者が１１日に何を話そうとしていたのかを聞かれると「再逮捕はどうかしていると思うが、我々はありうると思っていた。すでにゴーンさんの方では動画の形で、１１日に言うことと同じかは分からないが、最低限言うべきステートメントは記録している。公開する予定がある」と明らかにした。

　ゴーン容疑者は昨年１１月の最初の逮捕以降、１０８日間、身柄拘束された。保釈保証金１０億円を納付し、３月６日に保釈されていた。

　３日にツイッターを開設し、４月１１日に会見を開くことを表明していたが、異例の保釈後の再逮捕となった。