著名人のスキャンダル報道で知られる月刊誌「噂の真相」の元編集長・岡留安則（おかどめ・やすのり）さんが１月３１日午前０時１６分、肺がんのため那覇市内の病院で亡くなった。７１歳だった。

　岡留さんは鹿児島県曽於市出身。自宅は沖縄県那覇市。葬儀・告別式は近親者で行った。後日、お別れの会を開く。

　１９７９年に反権力、反権威、タブーに挑むことなどを掲げた「噂の真相」を創刊。９４年には、作家の和久俊三氏から「全く事実無根の記事を掲載され、作家としての評判を落とすおそれがある」として名誉毀損などで告訴された。９５年に在宅起訴され、後に有罪が確定した。

　９９年には当時の東京高検検事長が銀座の元ホステスの女性を出張に伴ったなどのスキャンダルをスクープし、辞任のきっかけをつくった。

　「噂の真相」は０４年３月１０日発売の４月号で休刊。岡留氏は「黒字だが、タブーはほとんど書き尽くした。名誉毀損賠償の高額化や個人情報保護法で（スキャンダル報道は）難しい状況になっている」としていた。