柄本明号泣…妻・角替和枝さんお別れの会で“最後のラブレター”いまだ癒えぬ喪失感

 昨年10月27日に原発不明がんのため64歳で死去した、女優の角替和枝(つのがえ・かずえ、本名柄本和枝=えもと・かずえ)さんの「お別れの会」が30日、東京・北沢タウンホールで行われた。喪主で夫の柄本明(70)はあいさつに立ち、角替さんへの尽きぬ愛情を口にすると、感極まって涙。「さめない夢の中にいるようです」と、急逝から3カ月を経てもなお残る喪失感も語った。

 一生をかけて愛し抜いた妻の死から3カ月。初めて公の場に姿を見せた柄本は、いまだ癒えぬショックにうちひしがれていた。息子で俳優の柄本佑(32)、時生(29)とともにあいさつし、尽きぬ思いを語った。

 17年8月、夫婦で受診した人間ドックで角替さんの異変が判明。1年2カ月にわたり、家族全員で病と闘ったが、無念の結果となった。柄本は「もっと若くして亡くなる方もたくさんいるわけですから、寿命だったと考えたいとは思うんですが、不条理な感じが否めません」と悔しさをにじませた。

 あいさつでは、角替さんとの出会いから振り返り、「21(歳)とか22ですかね…。僕が一目ぼれした」と述懐。「そんな人と一緒になれて、子どもも3人できまして…。3人ともいい子どもたちです」と話すと、たまらず声を詰まらせ、涙を流した。

 結婚前から、毎朝のように近所の喫茶店に2人で通い、会話を楽しんでいた。それだけに、「和枝ちゃんと一緒に行った喫茶店に行けないんですよね。思い出しちゃって…」と、深すぎる心の傷をうかがわせた。

 角替さんの性格については「いい人でした。正直の上にバカが付くというか…」と振り返った。「毎日毎日、さめない夢の中にいるようです」と、逃れられない喪失感を吐露。その上で「でも、芝居があるんですね。芝居が好きなんですね」と、角替さんと2人で人生をささげた芝居に、生きる活力を求めた。

 「一生懸命ご飯食べるようにしています。毎日一生懸命寝るようにしています。悲しい、寂しい、不条理なんだけど、それを糧にして、生きていくんだと思います」と、必死に前を向いた柄本。地元・下北沢の近隣住民にも触れ、「本当に素晴らしい方々だった。幸せな人生だったと思います」と、感謝の言葉で締めくくった。

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