海老蔵 十三代團十郎襲名で20年東京五輪に花添える 勸玄くんは新之助

 歌舞伎俳優の市川海老蔵(41)が、2020年5月の東京・歌舞伎座公演「五月大歌舞伎」の初日をもって、十三代目市川團十郎を襲名することが14日、松竹から発表された。海老蔵の長男・堀越勸玄くん(5)も、同日に八代目市川新之助を襲名し、初舞台を踏む。同日、歌舞伎座で会見した海老蔵は、「己の命の限り、懸命に歌舞伎に生きて参りたいと思う所存です」と決意を表明。さらに「一番伝えたいのは、父と麻央」と、自らの支えとなった故人への思いも口にした。

 歌舞伎界の頂点に立つ大名跡が、7年ぶりに復活する。海老蔵は「このたび私、十三代目市川團十郎白猿(はくえん)を襲名させていただく運びと相成りましてございます。歌舞伎界において、大変大きな名跡でございます。この上は、己の命の限り、懸命に歌舞伎に生きて参りたいと思う所存です」と、力強く所信を述べた。

 襲名披露興行は、まず5~7月の3カ月にわたり、7月は1日から20日までの3部制興行。7月24日には、海老蔵が専門委員会の委員を務める東京五輪の開会式が行われる。演出は狂言師の野村萬斎(52)が総合統括を務め、海老蔵との“伝統芸能コラボ”の構想も口にしているだけに、團十郎として、歌舞伎界の顔として、満を持して世界をお出迎えすることになるとみられる。

 團十郎という名について、海老蔵は「役者としてのみならず、人として時代に影響を与えた人物も出ている」と意識を口に。新元号に変わってからの襲名に、「その時代に生きていることを多くの方に感じていただけるような團十郎像を描いていきたい」と、新時代を担う覚悟も語った。

 1985年に七代目市川新之助を、2004年に十一代目市川海老蔵を襲名。半分を新之助、半分を海老蔵で過ごした平成を「いろんなことがあって、大変だったと思いますね」と振り返った。10年には暴行事件の影響で半年あまり謹慎し、歌舞伎俳優としての将来まで危ぶまれただけに、「平成の時代に海老蔵であったことが、非常に大きな意味を持つ新元号の團十郎になれればいいなと思います」と、さまざまな思いを言葉に込めた。

 「團十郎というのは、なってみないとわからない、計り知れない重みがある。とにかく、海老蔵の時代をもう少し楽しませていただいて、勉強できたら」と、冗談めかした海老蔵。残り1年4カ月あまり、偉大な一族の誇りを受け継ぎながら、さらに進化を目指して精進を誓った。

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