海老蔵 十三代目團十郎襲名に感慨「妻に手を合わせ『そういう日が来たよ』と」

婚約指輪を見せる麻央さん(右)と笑顔の市川海老蔵=2010年 
 あいさつをする市川海老蔵(右)と堀越勸玄くん=歌舞伎座(撮影・開出牧)
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 歌舞伎俳優の市川海老蔵(41)が、2020年5月の東京・歌舞伎座公演「五月大歌舞伎」の初日をもって、十三代目市川團十郎を襲名することが14日、松竹から発表された。海老蔵の長男・堀越勸玄くん(5)も、同日に八代目市川新之助を襲名し、初舞台を踏む。同日、歌舞伎座で会見した海老蔵は、「己の命の限り、懸命に歌舞伎に生きて参りたいと思う所存です」と決意を表明。さらに「一番伝えたいのは、父と麻央」と、自らの支えとなった故人への思いも口にした。

 歌舞伎俳優の市川海老蔵(41)が、2020年5月の東京・歌舞伎座公演「五月大歌舞伎」の初日をもって、十三代目市川團十郎を襲名することが14日、松竹から発表された。海老蔵の長男・堀越勸玄くん(5)も、同日に八代目市川新之助を襲名し、初舞台を踏む。同日、歌舞伎座で会見した海老蔵は、「己の命の限り、懸命に歌舞伎に生きて参りたいと思う所存です」と決意を表明。さらに「一番伝えたいのは、父と麻央」と、自らの支えとなった故人への思いも口にした。

 海老蔵と同時に襲名する勸玄くんも、会見に同席。「このたび、父も名乗っておりました市川新之助の名跡を八代目として相続いたします。どうぞよろしくお願いいたします」と、堂々と声を張ってあいさつした。

 「遊びよりお稽古が好き」という勸玄くんは、常にニコニコしながら晴れの会見に出席。海老蔵は勸玄くんについて「彼は襲名が決まる以前から(自分を)新之助だと思っているところがありまして、海老蔵を継ぎたい思っているようなんですが」と笑い、「未熟な私がどの程度支えられるかわかりかりませんが、彼がどうやって、逃げずに受け止めていくか」と将来への思いも語った。

 この“親子襲名”を誰より喜んだであろう2人は、すでにこの世を去った。海老蔵は「一番伝えたい人物は、父と麻央」と、13年2月に死去した父の十二代目市川團十郎さんと、17年6月に死去した妻の小林麻央さんの名を挙げ、「伝えたい人物に直に伝えられないというのは、非常に大きなこと」と嘆いた。

 海老蔵は「今日も出かける前に、妻に手を合わせて『そういう日が来たよ』と…、そういうことを伝えました」と話すと、一瞬声を詰まらせ、感極まった様子。勸玄くんもこの時ばかりは、亡き母を思い起こし、歌舞伎俳優としての大成を誓うように、静かに表情を引き締めた。

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