角替和枝さん死去 夫・柄本明悲痛「今はそっとしておいていただければ」

 死去した女優の角替和枝さん
 取材に応じた石倉三郎=都内
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 女優の角替和枝(つのがえ・かずえ、本名・柄本和枝=えもと・かずえ)さんが、27日午前6時27分、原発不明がんで死去していたことが28日、分かった。64歳だった。夫の俳優・柄本明(69)が同日、所属事務所を通じて報道各社にFAXで発表した。角替さんは約1年前から闘病しており、今月に入って危篤状態に陥っていたという。葬儀は近親者のみで執り行い、後日「お別れの会」を行う。

 妻として、母として、そして義母として、日本を代表する名優たちを支え、自らも名バイプレーヤーとして輝いた角替さんが、この世を去った。柄本は報道各社に送ったFAXで「今はそっとしておいていただければ幸いです」と、耐えがたい悲痛な心境をつづった。

 この日の午後に弔問に訪れた夫婦の友人、俳優の石倉三郎(71)は、自宅付近で報道陣の取材に対応。角替さんとの無言の対面を「きれいな顔だった。『来たよ』と声を掛けても、答えてくれなかった」と沈んだ表情で語った。最愛の妻を失った柄本はひどく落ち込んだ様子だったといい、「メシだけでも食えよ」と励ましたという。

 石倉と柄本は、11月8~25日に東京・新国立劇場で公開される舞台「誰もいない国」で共演予定。稽古で顔を合わせており、石倉は今月に入って、柄本から「危ないみたい」と、角替さんの体調が急変したことを知らされ、3日前に見舞ったばかりだったという。9月に角替さんと対面した際は「冗談を言えるぐらい元気だった」といい、「こんなに早いと思ってなかった」としみじみ話した。

 角替さんはつかこうへい事務所から、柄本が主宰する劇団東京乾電池に移籍。1980年に映画「ヒポクラテスたち」で本格的に女優デビューした。愛きょうがあり、独特の存在感を放つ演技で名脇役として活躍。NHK連続テレビ小説には「あぐり」「花子とアン」など6作に出演した。

 私生活では、81年に柄本と結婚。86年に長男・佑(31)、89年に次男・時生(29)を出産。2人も人気俳優へと成長した。佑は12年に女優・安藤サクラ(32)と結婚。安藤の父は俳優の奥田瑛二(68)、母はエッセイスト安藤和津氏(70)、姉は映画監督の安藤桃子氏(36)で、芸能一家を形成した。

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