人気バンド・ポルノグラフィティが２０日、９月９日に中止となった広島県尾道市での野外ライブの仕切り直しとして、全国１００の映画館で行われた上映イベントの一部に、地元の因島市民会館から生出演した。２万５０００人が見守ったスクリーンでは、実施された９月８日のライブ映像が流され、岡野昭仁（４４）と新藤晴一（４４）は母校・因島高校の２００人とコラボした「愛が呼ぶほうへ」などを披露。大合唱を終えると、岡野が「因島高校、最高よ！良かった」と後輩を絶賛した。

　因島高の生徒は、１度は断念した偉大な先輩と“共演”する夢がかなった。「自称、因島高校一のポルノファン」という野球部の３年生・川野芳郎さん（１８）は「小さいころからの大ファン。こういう機会を作ってくれたお二人に感謝したい。因島の誇りなんで、外の世界に出たときにお二人を自慢したい」と夢見心地だった。

　約１カ月前、中止が決まった際を「ショックでした。２人からそういうお知らせを受けて、言葉にならない感じ」と振り返った川野さんは、「（直接伝えに来た）昭仁さんが涙を流しているのを見て、感動したというか、こんなに地元を愛してくれてるんだと思った」と明かした。今回の“リベンジ”上映イベントが決まった際は、「広島まで見に行こうと思ってました。先生から（コラボを）聞いて、因島でできるんかと思いました」と照れ笑いした。

　生徒会長の２年生・新田愛美（あみ）さん（１６）は、ポルノの『因島愛』に感激。（自分も）もともと因島が大好きなんですけど、ポルノ－のお二人が大好きと言われるので、これからも故郷を大好きと言おうと思いました」と笑顔で話した。また、「こんな（ポルノとコラボする）経験ができるのは自分たちの高校だけ。（地元外の）大学とかに行ったら、友達も知らない人ばかりだから、この経験を話して仲良くなれたら」と喜んでいた。