逃走男、気づかれず… 高知で職質&愛媛県庁には2度訪問

 大阪府警富田林署から逃走し逮捕された無職樋田淳也容疑者(30)が、8月末に高知県須崎市内の道の駅で、県警の警察官から職務質問を受けていたことが4日、捜査関係者への取材で分かった。偽名を名乗り、大阪府羽曳野市で盗まれた自転車に乗っていたが、警察官らは防犯登録照会をせず、樋田容疑者と気付かなかった。また8月と9月に1回ずつ愛媛県庁を訪れていたことが、県への取材で分かった。府警は四国各地を転々としていたとみて足取りを調べる。

 逃走して西日本を“自転車旅行”していた樋田容疑者。警察は職務質問までしながら、本人と気付かず、スルーする失態を犯していた。

 捜査関係者によると、樋田容疑者は8月30日、須崎市の道の駅「かわうその里すさき」に自転車で立ち寄った。警察官2人が午後11時ごろ、トイレで洗濯していた際に職務質問したという。樋田容疑者は偽名を使用。当時、盗難自転車に乗っていたが、警察官らは防犯登録照会をせず、容疑者と気付かなかった。

 樋田容疑者は、1週間前の8月24日には愛媛県庁の自転車新文化推進課を訪問。「自転車で日本一周をしている。お薦めのルートはどこか」などと尋ねたため、職員は県内のサイクリングロードを記した地図を渡した。さらに「日本一周用のプレートが欲しい」との依頼を受け、A4用紙に「日本一周中」との文言や県のイメージキャラクター「みきゃん」が印刷された紙をラミネート加工して渡した。

 樋田容疑者は9月2日に再度県庁を訪問。「旅先でもてなしを受けた」「食べ物をもらってありがたかった」などと職員に旅の感想を伝えた。丸刈りで日焼けしており、職員は本人と気付かなかったという。

 一方、香川県三豊市の弥谷寺では8月26日、樋田容疑者と、自転車で行動を共にしていた男(44)とみられる2人組が目撃されていた。遍路中に目撃した高知県大川村の女性(55)によると、2人は「同じ和歌山出身で、今日たまたま知り合った」と説明。「日本一周をしていて、これから愛媛に向かう」と話した。女性の求めで写真撮影にも応じていた。

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