タッキー引退、翼退所、タキツバ解散…2人の軌跡を振り返る

 昨年9月から活動を休止していたジャニーズ事務所の人気デュオ「タッキー&翼」の滝沢秀明(36)が年内で芸能界を引退することが13日、分かった。2019年以降はジャニー喜多川社長の意志を継ぎ、ジャニーズJr.の育成やエンターテインメントのプロデュースに専念する。タキツバは既にCDデビューから16年となる今月10日で解散しており、18年にメニエール病を再発した今井は退所する。

 芸能界に大きな足跡を残した2人の活動を振り返った。

  ◇  ◇

 滝沢は1982年3月29日、東京生まれ。今井は81年10月17日、神奈川県生まれの同学年で、同じ1995年4月23日、ジャニーズ事務所に入所した同期だ。

 滝沢は95年のドラマ「木曜の怪談」で際立つ美少年ぶりが注目され、ジャニーズJr.のカリスマトップとしてJr.ブームを巻き起こした。今井もJr.での人気はトップ級で、ダンスセンスの良さは当時から知られていた。

 2人はユニット「タッキー&翼」を組んで、02年9月にアルバム「Hatachi」でCDデビュー。ジャニー社長は滝沢のソロデビューを検討していたが、滝沢が「2人でやりたい」と今井を指名した。03年11月にはシングル「夢物語」で初のオリコン1位を獲得、人気ユニットの道を歩んだ。

 2人は個々でも大いに活躍した。

 滝沢がタキツバ結成前、松嶋菜々子と禁断の恋を演じた98年のドラマ「魔女の条件」は社会現象に。05年のNHK大河ドラマ「義経」では大河史上最年少で主演した。舞台でも座長公演「Dream Boy」を帝国劇場で行い、同じく座長公演「滝沢演舞城」「滝沢歌舞伎」を新橋演舞場でシリーズ化させるなど、大劇場で存在感を発揮した。

 プロレス好きでも知られ、00年には燃える闘魂・アントニオ猪木とエキシビションながら一騎打ちを行い、フォール勝ちを収めている。07年には鼻骨骨折を押してタキツバのステージを務めるなど、責任感も強い。

 今井もドラマやソロ歌手活動など幅広く活躍。少年隊から引き継いだ主演ミュージカル「PLAYZONE」など、抜群のダンスセンスを生かして舞台で特に本領を発揮した。近年は人気歌舞伎俳優の片岡愛之助が主演する歌舞伎「GOEMON」に大役で起用され、映画界の巨匠・山田洋次監督が演出した音楽劇「マリウス」に主演するなど、外部からの評価も高い。

 ダンスを得意とする今井だけに、14年11月、内耳の病気で繰り返す目まいに難聴や耳鳴りを伴うメニエール病と診断されたことは大きな試練となった。一度は復帰を果たし、16年1月にはタキツバのコンサートも行ったが、今年3月に再発。療養を続けていたが、ついに退所を決断することになった。

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