東京医科大 女子受験者のみ一律に減点 裏口入学に続き…今度は入試不正

 東京医科大(東京都新宿区)が医学部医学科の一般入試で、女子受験者の得点を一律に減点していたとみられることが2日、関係者への取材で分かった。

 不正な操作は2010年前後に始まっていたとみられ、最近まで続いていた可能性がある。性別を理由とした恣意(しい)的な得点操作が明らかになるのは極めて異例。医科大では、入試の不正を巡って贈賄罪で前理事長らが在宅起訴されたばかりで、さらに批判を集めるのは必至だ。

 医科大医学部医学科の一般入試では、マークシート方式の1次試験と面接や小論文による2次試験が課される。関係者によると、大学幹部らは1次試験の結果などを勘案し、「90%」「85%」といった係数を決定。それを女子受験者の結果に掛けて、2次試験に進む女子受験者を恣意(しい)的に少なくしていたという。受験者側に得点操作の説明はなかった。

 関係者は「女性医師は結婚や出産で職場を離れたり、深夜勤務ができなくなったりして、偏在の問題が起きる。これを避けるため、女子合格者を3割程度になるよう調整していたようだ」と話した。

 医科大によると、09年度一般入試の受験者数に対する最終的な合格率は男子7・9%、女子5・0%で、合格者に占める女子の割合は24・5%。10年度は男子8・6%、女子10・2%で女子が合格者の38・1%を占めた。11年度以降の合格率は男子4・8~8・8%、女子2・9~6・4%で推移。女子が男子を上回ることは一度もなく、一律減点が固定化されたとみられる。

 東京医科大を巡っては、文部科学省の前科学技術・学術政策局長佐野太被告(59)=受託収賄罪で起訴=の息子を不正に合格させたなどとして、東京地検特捜部が7月、贈賄罪で前理事長の臼井正彦被告(77)らを在宅起訴。事件を受け、医科大では内部調査が実施されており、不正な得点操作はその過程で発覚したとみられる。

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