歌丸さん葬儀で木久扇が弔辞 初の海外旅行でまさかの乗り遅れ秘話「2人で大笑い」

弔辞を述べる林家木久扇=神奈川・妙蓮寺(落語芸術協会提供)
祭壇に飾られた桂歌丸さんの遺影=神奈川・妙蓮寺(撮影・開出牧)
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 2日に慢性閉塞性肺疾患のため亡くなった落語家の桂歌丸さんの葬儀が11日、横浜市内で営まれた。日本テレビ系「笑点」の盟友だった落語家の林家木久扇が弔辞を読み、歌丸さんとの爆笑秘話を明かし、笑いを天国に届けた。

 木久扇は歌丸さんの訃報に触れ「いろんな方、師匠の芸風、姿勢、お仕事を称えていらっしゃる。それはその通りだと思いますが、私の頭の中は楽しかったことしかない」と、歌丸さんとの初めての海外旅行の秘話を明かした。

 40数年前、木久扇と歌丸さんはタッグを組んでクイズ番組に出演し、見事優勝。副賞として東南アジア旅行をもらったという。

 木久扇は「どうする?兄さん」と聞くと、歌丸さんは「行こうよ」と即答。歌丸さんにとっては初めての海外だったといい、タイ、シンガポール、台湾を周る旅に出発した。

 タイのバンコクの空港で、シンガポール行きの飛行機を待っていた時のこと。歌丸さんが大量のドルを持ってきたことが分かり、木久扇はあわてて「兄さん、取り上げられちゃうよ。大変だよ」と歌丸さんと一緒にトイレに入ったという。

 「2人でトイレで、上半身裸になって。私がセロテープで背中に貼り付けて。ゴワゴワになってしまいました」と歌丸さんの背中に紙幣を貼り付けてしのごうとしたという。だが「結構時間が経って。搭乗口が分からず、日本語が分かるタイの人に切符を見せて『これはどこから乗ったらいい?』と聞いたら『あれです』と」と、飛んでいる飛行機を指さしたという。

 「もう飛んでいっちゃって。乗り遅れてしまいました。この後の飛行機取るのに苦労しまして。2人で大笑いしました」と振り返り、参列した山田隆夫らも笑顔を見せていた。

 木久扇はもう一つ、2人で大好きな時代劇に出演した時の思い出も披露。2人は、セリフも覚えず、雑談にふけっていたというが、いざ本番になると、もちろんセリフが出てこない。お互い、座布団の下に台本を隠して、チラチラ見ながらしゃべっていたが、それを見つけた監督から「師匠、ダメです。本が映っちゃう」と注意されてしまった。

 すると歌丸さんは「このセリフ、長いので2行にしてください」とお願いしたといい「監督があきれて。『普通、役者さんはたくさんセリフ欲しがるのに、こんなに減らしてくれっていませんよ、師匠』って言われてました。楽しいお仕事でした」と懐かしそうに振り返っていた。

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