ＮＨＫが２３日、都内の同局放送センターで定例の放送総局長会見を開いた。司会を務めていた元ＴＯＫＩＯの山口達也氏による不祥事のため打ち切りとなったＥテレ「Ｒの法則」の後継番組について、木田幸紀放送総局長は同じコンセプトである「十代に見てもらう」番組を立ち上げることを現場に求めたと明かした。

　「Ｒの法則」は中高生世代が出演し、ハイティーンが持つ独特の悩みや話題を取り上げていった。恋愛、学業、ファッションとテーマは幅広く、ＮＨＫらしくない番組という意見もあった。

　木田氏は番組打ち切りそのものについては「一言で言って本当に、大変残念です」と無念さをにじませた。内容的な行き詰まりがなかっただけに、「番組を見ていただいた、応援していただいた皆さんに申し訳ないなと思っています」と応援してくれた視聴者に謝罪した。

　現在は再放送などで枠を埋めている状況だが、新番組については「『Ｒの法則』が担って中学生や高校生、十代の視聴者に見てもらう役割を何らかの形で引き継いでいくような番組を開発してほしい」というオーダーを現場サイドに投げているという。「いつからどう、ということもまだ分からないんですけども、新しい番組が十代の視聴者の皆さんに喜ばれるように進めています」と、作業中であることをうかがわせた。

　なお、ＮＨＫは損害賠償を山口氏側に求める考えを示していたが、木田幸紀放送総局長は「ＮＨＫの中で精査だとか、調整を進めているところです。ただ、あえて事務所とどんな話をしているかとか、個別のことは控えさせていただきたいと思います」と事務所と山口氏個人のどちらに請求するかなども含めて、詳細については語らなかった。