野中広務氏 権力を自分の利益のために使う人に厳しい…伊吹氏、安倍首相出席の会で

 官房長官や自民党幹事長などを歴任し、1月26日に92歳で亡くなった元衆院議員の野中広務氏の「お別れの会」が14日、京都市内で開かれ、安倍晋三首相(63)、作家の瀬戸内寂聴氏(95)ら約3000人が出席した。野中氏の人柄を表すように多くの人が集まり、主催者を代表して謝辞を述べた衆院京都1区選出の伊吹文明元衆院議長は「権力や権限を、思い込みや自分の利益のために行使する人たちに対する厳しい人」と野中氏の人柄をしのんだ。

 伊吹氏は謝辞の冒頭、「野中広務先生からあたたかくご指導いただいた者、親しくお付き合いをさせていただいた者、いろいろお世話になった一同を代表しまして、本日ご参会いただきました皆様にひと言御礼のごあいさつを述べたい」と切り出した。

 「実行委員長の二階俊博先生、わざわざお忙しい中おいでいただいた総理大臣であり自民党総裁である安倍晋三先生。そして大島理森衆院議長。その他ゆかりのある大勢の先輩方が内外からおいでいただいたことは、野中先生にとって何よりのはなむけであると存じます」と安倍首相や二階自民党幹事長の出席を喜んだ。

 続けて伊吹氏は「皆さんご存じの通り、野中先生は情の強い政治家でございました。あるいは『つよい』と書いて『こわい』と読ませる政治家であったかも分かりません」と野中氏の人柄を振り返った。「お世話になった方、迷惑をかけた方、辛い立場に立っている方々に対して差し伸べられる野中先生の細やかな行き届いたあたたかい情と、そして多分、大日本帝国陸軍最後の軍人であったがゆえに経験された多くの中から出てくることだと思いますけれども、与えられた権力や権限を、思い込みや自分の利益のために行使する人たちに対する厳しい戦いの情。この二つを極端に持っておられた方だと思います」と野中氏が私利私欲に走る政治家とはかけ離れていた人物だったと述懐。

 さらに伊吹氏は「その一つがわれわれの地元では、一党一派のために知事の権力を行使する府政に対して断固戦う姿勢だった。その結果府政が転換できた。野中先生が描いた府政が京都に定着しました」とたたえた。

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