藤竜也、「愛のコリーダ」秘話を明かす 「やんなきゃ損。逃げたら一生傷」
俳優の藤竜也(76)が3日放送のTBS系「サワコの朝」に出演し、巨匠・故大島渚監督の伝説的ハードコア映画「愛のコリーダ」(1976年)に主演した時のことを振り返った。
藤は「ゴールデンタイムのね、いわゆる二枚目っていうんですかね、そんな役をやらせていただいていた時に『愛のコリーダ』が来たんですよ」と、オファーのタイミングを説明。
「あ、こういう切り口があるんだなと思ってね。一番見せたくないところ(実際の性交)を見せて、ものすごく男と女のつながり、心の。これは誰も世界でやったことがないなと思ったんですね。すごいラブストーリーに思えたんです。(大島監督の意図が)分かったんでしょうね」と強く引かれた藤は「これやんなきゃ損だなと思ったんですよ。これね、逃げたらね、一生傷になると思った」と、オファーを受けることを決意したという。
ドラマで人気を博していただけに、所属事務所は「そりゃないだろうという話になりましてね。そりゃまずいよという話」と猛反対。藤は「じゃ俺辞めるから」と事務所を辞めてしまったという。
ハードコア映画に主演した影響は大きく「その後はオファーが来なかったですね。まる2年くらい」干されたというが、キャリアが終わるとは「全然思ってないです。だって良い仕事したんですもの」と、自信を持っていたと説明。
藤は「それ(ファンを失う不安)はないですね。俳優って人間を演じたいからやるわけでね。気に入られたいことがプライオリティじゃないんですよね。演ずることがプライオリティであり。そのためには(人気が)ダメになったっていいわけですからねえ」と、俳優哲学を語っていた。