藤井聡太四段 史上初の中学生五段 C級2組9連勝で1組昇級「踏み込んでいけた」

1日、梶浦四段(右)と笑顔で感想戦を行った藤井聡太新五段
 梶浦四段(右)と笑顔で感想戦を行う藤井聡太新五段=渋谷区の将棋会館(撮影・棚橋慶太)
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 将棋の藤井聡太四段(15)が1日、東京・将棋会館で行われた第76期名人戦順位戦C級2組の9回戦で梶浦宏孝四段(22)を114手で破り、9戦全勝で来期のC級1組への昇級が確定。規定により同日付で五段に昇段し、史上初の中学生五段となった。終局後には別室で会見に臨み、新五段となった喜びを表した。

 2017年に偉大な記録を達成した男が、今年も早々と新たな歴史を作った。50人が参加する順位戦C級2組を、無傷の9連勝で突破。そんな快挙の瞬間も、藤井新五段はあくまで冷静に、相手に合わせて頭を下げ、笑みも見せず迎えた。

 「普段通りの気持ちで臨みました」という対局。序盤は先手の梶浦四段の仕掛けが奏功し、劣勢とみられていた。だが中盤から終盤にかけて、1手に1時間以上を要する長考から機敏な反撃を展開して逆転。最後は得意の終盤力で相手玉を即詰みに討ち取り、四段昇段からわずか488日で五段となった。

 終局後の藤井五段は、約13時間の対局を終え、さすがに疲れ切った表情。「序盤は少し作戦負けにしてしまったなと思っていた」としつつ、「とても難しい展開だったのですが、踏み込んでいけたのが良かったかなと思います」と記念の一局を振り返った。

 史上初の中学生五段についても「順位戦では1年間、昇級を目指して戦ってきたので、それを果たせたのはとてもうれしい。順位戦の昇級という形で五段昇段を果たせたのはとても良かったと思います」と控えめ。感想戦では、ようやく重圧から解放されたのか、時折笑顔も見せていた。

 2月17日には朝日杯オープン戦準決勝で羽生善治竜王(47)と対戦。続く決勝も制して優勝すれば、棋戦最年少優勝で、六段に昇段となる。そんな気の早い話題には、「朝日杯では非常に素晴らしい機会を得ることができたので、自分の力を出し切って準決勝に臨みたい」と、あくまで足元を見据えていた。

 五段昇段の最年少記録は、加藤一二三・九段(78)が1955年、藤井四段の15歳6カ月を上回る15歳3カ月で達成。加藤九段も昇級が決定した時点では中学生だったが、当時の規定は同年の4月1日をもって昇段となっていたため、高校1年生での昇段だった。

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