大林宣彦監督 がん闘病の気付き…「私も地球上のがんだったのではないか」

 がん闘病中の大林宣彦監督(80)が27日、大阪市内で映画「花筐/HANAGATAMI」の舞台あいさつを行い、がん闘病を経て生まれた「気付き」を明かした。

 大林監督は同作のクランクイン直前の2016年8月に肺がんが発覚。一時は余命3カ月と宣告されていたが、つえを支えに歩いて登場し、自身の戦争体験などを振り返りながら約30分間ノンストップで話し続けた。舞台あいさつの終盤には闘病中のがんについても触れ、「がんとは宿子と宿主の関係。『俺が死んだらお前も死ぬぞ。長生きしたかったら宿主の俺に敬意を示せ』と彼(がん細胞)と話している」と説明した。

 そんながんとの“対話”から気付いたことがあったといい、「はっと気付いたんです」と切り出すと、「この私も地球上のがんだったのではないか」と持論を展開。「人間である私も、がんに学んで地球という宿を大切にしなければいけない」と語っていた。

 また、退出時にファンから「また監督、楽しみにしてますよ」と声援が飛ぶとつえを掲げ、ファンの声に応えていた。

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