渋谷は今「芽がいっぱいある場所」 ラジオDJ高橋ちえが語る
2017年は渋谷系リバイバルの年とも言われている。小沢健二が活動を再開し、元ピチカート・ファイヴのボーカル、野宮真貴は積極的に渋谷系の音楽イベントに出演している。こうした状況をAMラジオの文化放送「渋谷×文化ラジオ~高橋ちえmusic with you!」(木曜、後7時)に出演しているラジオDJの高橋ちえが思いや分析を語った。
高橋自身も「渋谷系という音楽がムーブメントを起こしまして、その時にどっぷり音楽につかったきっかけになりました」と振り返る90年代の渋谷系ブーム。それが近年、「リバイバルが起こっている感じがしております」と見ている。
ただ、当時の渋谷とは趣がやや異なってきているという。
「渋谷系からの流れでクラブカルチャーも渋谷が一番よかった時があった。今は『こういうカルチャー』とひとくくりにできるものではなく、いろいろなものが渋谷にあると思います。パンクも渋谷でやっているよねだとか、アイドルも意外に渋谷のライブハウスでやってるよねとか。渋谷は『芽』がいっぱいある場所になっているのかなという気がしています」
多様な文化、ジャンルを内包できる“懐の深い街”になってきていると話す高橋は「40代が楽しめるクラブイベントがあったりします。私たち世代でも、もちろん上の世代でも音楽に限らず楽しむことができる場所だと思いますし、見つけていける場所だという感じがしております」と今を語った。
自身の番組では、音楽に自分の思いを乗せて紹介している。「小沢健二さんもフリッパーズギターをやっていたわけですし、まさに有名な方ですので、渋谷の今と、あの当時の渋谷系。聞く方によっては違うのかもしれないし、ある方には『つながっているんだな』と思うかもしれません」と、90年代と今の渋谷の変遷を取り上げることにも意欲を見せた。
◆高橋ちえ 大学卒業後エイベックスに入社し、関東甲信越地区の販促・宣伝担当をしていた。01年に名古屋地区のFM局「ZIP-FM」のナビゲーターコンテストで優秀賞受賞を機に、同年からFM栃木でラジオDJとしての活動を始めた。12年に拠点を関東に移した。