平尾昌晃さん 歌でお別れ「瀬戸の花嫁」大合唱

平尾昌晃さんの遺影が飾られた祭壇=東京・青山葬儀所(撮影・開出牧)
祭壇の前で「瀬戸の花嫁」を合唱する参列者ら=東京・青山葬儀所
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 ロカビリー歌手、作曲家として日本の音楽界に多大な功績を残し、7月21日に肺炎のため死去した作曲家・平尾昌晃氏(享年79)の葬儀・告別式が30日、東京・青山葬儀所で営まれ、布施明(69)、五木ひろし(69)、細川たかし(67)、小柳ルミ子(65)ら歌手仲間、原辰徳前巨人監督(59)ら各界の関係者2200人が参列した。葬儀は歌唱葬で営まれ、布施と五木が平尾作品にヒット曲「霧の摩周湖」と「よこはま・たそがれ」をデュエットで熱唱。小柳が「瀬戸の花嫁」を歌唱する際には参列した30人以上の歌手が祭壇の前に集い、式場の全員による大合唱で、天国の平尾氏を悼んだ。

 平尾作品を代表する1曲「瀬戸の花嫁」を追悼唱する予定だった小柳が、あいさつの途中で涙をこらえられなくなった。そんな姿に司会の徳光和夫(76)が「歌手の有志の皆さん一緒に歌いましょう。にぎやかなことが大好きな先生でした」と呼びかけると、五木、布施、細川、大月みやこ(71)、山川豊(59)ら、生前に平尾さんと縁深い歌手が30人以上も祭壇前に集った。そして「瀬戸は~」と歌い始めると、式場内にいた全員も声を合わせた。天国に届ける大合唱となった。

 ロカビリー歌手として戦後の日本に活力を届け、作曲家としても多くのヒット曲を世に送り出した平尾さん。その功績をたたえ、葬儀は音楽で彩られた。小柳は「今日はしっかり歌おうと思いましたが…ダメでした。でも諸先輩方が一緒に歌ってくださったことで、すばらしい歌を先生にお届けできたと思います」と、“平尾ファミリー”の団結に感謝した。

 式は、歌手と作曲家、両方で頂点の活躍をした平尾さんの音楽人生を演出した。祭壇はロカビリー時代のステージをイメージ。当時の写真を拡大した約3メートルの巨大パネルと200本の紙テープで彩った。平尾さんもカバーした「監獄ロック」が流され、さながら「日劇ウェスタンカーニバル」の会場だった。

 布施と五木は、平尾作品のヒット曲「霧の摩周湖」「よこはま・たそがれ」をデュエットした。2人だけで歌うのは初めて。布施が「一番目の弟子にさせてくれたことを感謝します」、五木も「先生との出会いがあったから今の自分がある。大恩人の先生」と遺影に頭を下げた。

 次男の歌手・平尾勇気(36)は「会場に父がいるような感じがした。一緒に聴いてすごく喜んでいたと思う」と涙。あらためて感じた父の偉大さに、少しでも近づくことを誓った。

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