藤井四段が高校進学決意 中高一貫エスカレーターで将棋と両立

 昨年12月のデビュー以降無敗で「29」連勝を達成し、連勝記録を更新した中学3年生の最年少棋士・藤井聡太四段(15)が、在学中の名古屋大学教育学部附属中学校から同高校へ進学する意向を固めたことが25日、分かった。日本将棋連盟が発表した。これまでは高校に進学するかしないかという進路に関して具体的な発言はしておらず、去就に注目が集まっていた。

 中卒か、高校進学か。“去就”が注目された中学生棋士が、高校への進学を決断した。

 現在、中高一貫校に通う藤井四段は受験せずに内部進学できる。関係者によると藤井四段が進学の意向を周囲に伝えたのは2週間前という。この日は連盟を通じて「全てのことをプラスにする気持ちでこれからも進んでいきたいです」と“文棋両立”へ抱負を語った。

 歴代1位の29連勝を達成した頃には進路も注目されるようになったが、藤井四段の胸中は揺れ動いた。夏休み中には「今は強くなることが最優先と思っているのでそちら(将棋)に集中したい」と、将棋への強い思いを吐露。また、高校に進学しなかった囲碁の井山裕太七冠(28)との対談でも、葛藤を明かしていた。

 一方で、藤井四段と同じく中学生でプロ棋士となった谷川浩司九段(55)ら4人は、いずれも高校に進学し、大成した。藤井四段に近い連盟関係者は「もともと受験がないから同校を選んだ。家族での相談はもちろん、学校側との話し合いがもたれたのでは」とした。藤井四段の師匠・杉本昌隆七段(48)は「現時点ではベストの選択。選んだ道を最善手にするのは本人次第です。学業と将棋の更なる精進を期待します」と支持した。

 今年度の成績で勝ち数、勝率など4冠を維持している藤井四段。母・裕子さんも今回の決断に「今までどおり、見守り応援していきます」と約束した。中学の担任教諭、大羽徹さんも「高校で新たに加わる仲間と、切磋琢磨して目標に向かっていきましょう」と期待した。

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