池上彰氏に複数局から引き抜き打診 選挙特番「最初に声」とテレ東に義理

 ジャーナリストの池上彰氏(67)が19日、東京・六本木のテレビ東京で行われた、自身がメーンキャスターを務める同局系選挙特番「TXN衆院選SP 池上彰の総選挙ライブ」(22日、後7時50分)の取材会に出席した。同局の名物ともなった池上氏の選挙特番だが、実は他局から引き抜きの打診を受けていたことを明かした。

 13年の参院選(9・7%)、14年の衆院選(10・1%)、16年の参院選(10・7%)と国政選挙3回連続でテレビ東京が選挙特番の民放視聴率1位を獲得している(ビデオリサーチ社調べ)。内容面でも“池上無双”と評される踏み込んだ質問や、候補者の素顔を伝える一口メモなど、他局と一線を画した企画で特徴を出している。

 他局から引き抜きの動きもあったのでは、との質問に池上氏は「『また次もテレビ東京でやるんですかねえ』、あるいは、『そうでなければ考えていただけませんか』、ということは複数の局からありました」と振り返り、相棒の大江麻理子キャスターを「そうだったんですか」と驚かせた。ただ、それでもテレビ東京に残留したのは「最初に声をかけてくださったのはテレビ東京ですから」という理由だった。

 前回の国政選挙特番は昨年7月の参院選で、「その日のうちに、次もお願いしますと頼まれましたから。去年の参議院選挙の放送が終わった打ち上げの時に次もお願いしますねと。その時に約束しています」と内幕を披露。大江キャスターもお願いしていたようで「私、申し上げた記憶があります」と当時を振り返っていた。

 10月22日投開票での衆院選を、池上氏はテレビ東京のスタッフと春先には予想していたという。「年内にひょっとしたらあるかもしれない。でも秋まではないだろうと。となると10、11、12月で大安の日曜日はいつかなと調べたら、10月22日だったものですから、今年の春から10月22日はスケジュールをあけておいてくれ、と実は言われていたんです」。テレ東との絆を感じさせるエピソードだ。

 今回は番組放送当日まで全容を明かさない新企画を筆頭に、ハイヒール・リンゴを交えた「池上彰VS大阪のオバチャン徹底討論!」といったコーナーを取りそろえている。「みんなで、家族そろって政治のことをあらためて考えてみようよと。そういう番組になればいいなと思っています」と意気込みを語った。

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