宙組トップ朝夏まなと、本拠地に別れ 熱い投げキッス
11月19日の東京宝塚劇場の千秋楽で退団する宝塚歌劇団宙組トップスター朝夏(あさか)まなとのサヨナラ公演「神々の土地/クラシカル ビジュー」が25日、兵庫・宝塚大劇場で千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。
最後の大階段は男役の正装である黒燕尾で降りてきた。「私が男役を意識したのは黒燕尾で、黒燕尾のダンスを継承したい思いもあり、これしか考えられなかった」と朝夏。最後の大階段からの風景は「グッときたというより、清々しい気持ちでした」と笑顔で振り返った。
恒例の同期生からの花束は、星組トップスター紅(くれない)ゆずるから手渡された。「下級生のころ、黒燕尾に赤いバラを持った男役さんの(退団の)写真を見て、すごく格好よかった」と自身も赤いバラを選んだ。紅から手渡されるときに耳元で何かをつぶやかれ、笑顔で大きくうなづいた朝夏。だがその内容を問われると「内緒です」と2人の秘密とばかりに、茶目っ気たっぷりにかぶりを振った。
カーテンコールでは「皆さまからいただいた愛のお返しに」と何度も投げキッス。会場からは「キャ~」と割れんばかりの黄色い歓声が上がっていた。
本拠地はこの日で最後。「初めて大劇場タカラヅカを見たとき、あまりの豪華さに驚いた。日本にも劇場はたくさんあるけど、これだけ温かな場所はない。ここに立てて本当によかった」と満足そうに振り返っていた。