スマイリーキクチ ネット上の言われなき中傷に「凶器の団結」…いまだ謝罪なく

 お笑いタレントのスマイリーキクチ(45)が13日、カンテレの報道番組「みんなのニュース 報道ランナー」に出演し、ネット上で「殺人事件の犯人だ」などと言われなき誹謗(ひぼう)中傷を長期間にわたって受けてきた苦悩を語った。スマイリーは「『こいつを許さない』という凶器の団結。デジタルリンチ」「(ネットは)感情をすぐ出せるツールになっていることに怖さと危険性を感じる」などと述べた。

 番組では、スマイリーは18年間、ネット上で言われなき誹謗中傷を受けて苦しめられてきたと紹介された。スマイリーは「1999年にネット上で『殺人事件の犯人だ』と書き込まれて、それを真に受けた人たちから仕事先への嫌がらせがずっと続いたり、脅迫や殺害予告が多々ありました」と話した。

 キクチは1988年に東京で起きた女子高生コンクリート詰め殺人事件で犯人グループの1人という事実無根の情報を流された。「殺人犯、死ね、人殺し、家族も同じ目にあわせてやる」などの暴言を浴びせられた。

 キクチは「どんどん、さらすように広がった。正直、侮っていました。10年以上も続くとは思っていなかった。否定すれば終わるだろうと思っていましたが『事実無根であることを証明しろ』と。やっていないということを証明するのはとても難しいこと」と苦渋の表情を浮かべた。

 当時はネット犯罪の初期で、警察が捜査に乗り出すまでに9年もかかったという。19人が摘発され、キクチが驚いたのは書き込んだ人間の正体と動機だったと話した。「実際はちゃんとした社会人。家庭もあり、会社を経営していたり、大学の職員だったり、教材販売する女性だったり。『おれはいいことやった。殺人犯を許しちゃいけない』と。ほかの捕まった人たちも『自分たちは被害者だ、情報にだまされた、自分たちは悪くない』と」などとキクチは話した。誰一人からも謝罪はなかったという。

 キクチは「みんなで『こいつを許さない』という凶器の団結。デジタルリンチ。(ネットは)感情をすぐ出せるツールになっている。怖さと危険性を感じる」と多大な被害を受けた胸中を表した。

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