梅沢富美男、女形へのきっかけは化粧 「俺こんなにきれいになるんだ」
俳優で舌鋒鋭いコメンテーターとしても人気の梅沢富美男が9日、BS朝日の「ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~」に出演し、“下町の玉三郎”と呼ばれ、一世を風靡(ふうび)した女形への転身のきっかけを明かした。
兄が座長を務める大衆劇団の劇団員だった梅沢は1976年にちあきなおみが歌った「矢切の渡し」を踊ることを打診されたが、これが男女の物語であることから兄が男役、梅沢が女形をやることになったという。
「15歳で役者になって10年間、ばりばりやっていたのに、いまさらナヨナヨした女形なんてやりたくなった。気持ち悪い。でも、“どうやったらいいんですか?”と聞いたら、“お前女好きなんだから女見りゃいい”と言われ、それなら楽だなと」と振り返った。
そこで自身の顔に化粧を施すと、梅沢の女形に対する考えは一変。「あれ、俺こんなにきれいになるんだと。あんまり変わるんで。顔だけはびっくりした。」と、流し目で半開きにした艶っぽい口で大衆を魅了したあの女形がここに誕生した。
女形としての化粧のこだわりは眉毛。「気を付けているのは眉毛。お顔の表情をつくるのは眉毛」といい、両眉の間を開ければ開けるほど、「柔和なお顔」になるという。
1982年には「夢芝居」という大ヒット曲にも恵まれ、舞台には1度に300万円ものおひねりが飛び交ったという。
