NHK総局長 子役の撮影時間配慮は「制作のイロハ」

 NHKの木田幸紀放送総局長が22日、都内の同局で定例会見に臨み、衛星放送のWOWOWで放送予定だったドラマで、子役が夜間の撮影に参加していた問題を受け、NHKとしての見解を語った。従来から収録スケジュールを組む段階から気を配っているものと説明した上で、「制作のイロハ」と表現した。

 記者の質問に応じ、「NHKでは放送ガイドラインでいろいろなことを決めているんですが、番組の収録やロケを行う場合、未成年については労働基準法や児童福祉法などの法令にしたがって、収録時間のスケジュールを決めると定めております。これに従って法令の範囲の中で収録ができるように日頃から気をつけてやっています」と回答した。

 木田放送総局長は、大河などドラマ畑で活躍してきたキャリアの持ち主。「僕が現場をやっていたのはずいぶん前ですが、その時でも、子役の方たちの年齢を事前に調べておいて、スケジュールを組む段階で何時と。おしたりしたらどうするかも担当のアシスタントディレクターと話しをしてということは、ずいぶん昔からの取り組みだった」と振り返った。

 労働基準法では「満15歳に達した日以後の最初の3月31日」を迎えていない児童について、午後八時から午前五時の間、使用してはならないと定められている(第61条5項)。また、18歳未満の人も午後10時から午前5時まで使用することができない(第61条1項)。

 このため、昨年大みそかの紅白歌合戦では15歳のHKT48の矢吹奈子、田中美久が、「紅白選抜」入りを果たしたものの、時間が遅かったAKB48の出番では歌唱できず、適法の範囲の時間だった天童よしみのダンサーとして出演したというケースがあった。

 こうしたことを踏まえ、木田放送総局長は「ドラマだけでなく、紅白歌合戦などは生放送ですから、よく見ていただくと8時までにどの人は終わらなきゃいけないとか、そういうことは普通に気を遣って番組制作しているのが当たり前です」とし、「特別日頃から気をつけていることはあまりない」と、児童の撮影、収録にはかねてから細心の注意を払っていることを強調。「他局さんのことは知りませんけども、我々としては基本的に制作のイロハだと考えています」とまとめた。

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