堺正章、ショックでコメント出せず かまやつさん訃報に…3日に会見へ
1日に膵がんのため78歳で亡くなった歌手のムッシュかまやつさんを、ザ・スパイダース時代の仲間や関係者たちが2日、悼んだ。堺正章(70)はショックが大きく、同日はコメントを出すことができなかったが、3日に都内で会見を行う。
かまやつさんにとって最後の公の場となったのが、昨年12月8日に都内で行われた堺の古希記念ライブだった。サプライズで登場したかまやつさんは「ちょっと左耳が(聞こえづらい)。相当いろいろ狂っちゃったからゴメンね」と体調が万全でないことを伝えながらも、堺と軽妙なトークを展開。スパイダースの名曲「サマー・ガール」をデュエットすると、2人でしっかりと抱擁した。
堺は終演後、「かまやつさんという存在は、スパイダースの中で大きかったし、貴重な存在。かまやつさんがスパイダース色を作って、塗ってくれた」と感謝の思いを語った。かまやつさんはライブ直前の11月上旬に堺の自宅を訪れ、午後7時から午前1時まで、話し込み、好物のカレーうどんに舌鼓を打っていたという。
井上順(70)は訃報を受け、追悼コメントを発表。「スパイダースが多くの人たちに愛されたのも、かまやつさんの存在があったから。いつも温厚で、どんなときもあの優しい笑顔で場を和ませてくれました。怒った姿を一度も見たことがありません」と優しい人柄をしのんだ。井上堯之(75)も「長年の友情があったかまやつ氏の逝去をしのぶ気持ちで過ごしています」と事務所を通じてコメントした。
デビュー当時からかまやつさんをよく知る関係者はデイリースポーツの取材に「訃報は今朝の5時前に知った。(堺)正章に連絡したけど、まだ知らなかった」と堺が衝撃を受けていた様子を伝えた。
かまやつさんは2年前に前立腺肥大で入院したメンバーを見舞い、「そんなの病気じゃないよ。俺なんか、がんだよ!」と笑い飛ばし、励ましていたという。
ビートルズに憧れ、スパイダース時代はマッシュルームカットに。別の関係者は「髪の毛はどんどん伸びていったけど、誰も触れなかった。長い髪の毛のイメージを大事にしていたから」とウィッグ(かつら)を着用していたことも示唆。さらに「みんなから好かれた、誰にも笑顔で接していた」と穏やかな素顔にも触れ、突然の別れを惜しんだ。