心筋梗塞による心不全のため１月２５日に死去した俳優・藤村俊二さん（享年８２）の「献花の会」が１４日、東京・神宮前の長泉寺でしめやかに営まれ、タレントのうつみ宮土理（７３）、落語家の笑福亭鶴瓶（６５）、ダウンタウンの浜田雅功（５３）ら約６００人が“おヒョイさん”を悼んだ。同年齢の芸能人で結成した「昭和九年会」からも俳優の森山周一郎（８２）、女優の中村メイコ（８２）が参列。戒名は「愉楽院喜演俊慈居士（ゆらくいんきえんしゅんじこじ）」。

　会は藤村さんが昨年までナレーションを務めた日本テレビ系「ぶらり途中下車の旅」など番組スタッフら９０人がボランティアで催し、昭和九年会のメンバーや高木ブー（８３）ら大ベテランをはじめ幅広いジャンル、年代の人々が参列した。

　祭壇はかすみ草やローズマリーで彩られ、１０年の閉店まで東京・南青山で経営したワインバー「Ｏ′ｈｙｏｉ′ｓ」の木製看板や赤ワインの他、シガー、万年筆、老眼鏡など“しゃれた大人”の代表格だった藤村さん愛用の品が飾られた。

　長男の亜実さんは、父の生き方を反映した祭壇に「かすみ草のような生き方を重ねた」と説明。多くの仲間に支えられたことに「感謝や夢心地、そんな気持ちでいるのではないでしょうか」と父の思いを代弁した。