女優・香里奈 自分が決めてきたから今がある-好きだから貫いた先に「結果」

 フジテレビ系連続ドラマ「嫌われる勇気」(木曜、後10・00)に主演している女優の香里奈(32)が、このほどデイリースポーツの取材に応じた。アドラー心理学を対話形式で平易に伝え、累計150万部超のベストセラーが原案という異色の刑事ドラマ。同心理学では「自分は自分、他人は他人」と説くが、現実社会で自分を貫くのは難しい。生き馬の目を抜く芸能界はなおさらそうなのではと思いきや、香里奈は見事な“アドラー女子”だった。

 風変わりな役なのは間違いない。演じるのは、アドラー心理学を体現する一匹狼の主人公・庵堂蘭子。「“ナチュラル・ボーン・アドラー”って設定なので、基本的には淡々と説明していく。そのへん、難しいなと思います。アドラー的考えでは、感情の出し入れは自分でコントロールできるので」。朗らかな笑みでアドラー心理学について語る香里奈は楽しげだった。

 原案は心理学の大家アルフレッド・アドラーの思想を解説したベストセラー。心理学を刑事ドラマに仕立てた斬新な設定が話題だ。世界大戦に従軍したアドラーは「人との競争」を否定。他人との比較ではなく、勇気をもって「自分」を変えることの重要性を説く。

 「自分は自分、他人は他人とアドラー的に考えると、対人関係で悩みがあっても、そんなに気にしなくてもいいか、と思える。自分もそうでした」

 とはいえ、芸能界は競争の世界そのもの。視聴率の好不調はついて回るし、常に他人の目にさらされている。

 神経をすり減らすような職業だが「嫌な意見があるのも当たり前だし、たたかれてもアドラー的に考えたら『あなたが私についてどう思うかは、あなたの課題であって、私の課題ではない』。割り切らなきゃできない世界かなと思うので」と、長らく主演級で活躍する女優ならではの精神コントロールが板についている。エゴサーチもあまりしない。

 原案で心に刺さったのは「あなたの不幸はあなた自身が選んだもの」という言葉。「自分が決めてきたから今がある、という部分に共感しました」。ただ、それはマイナスの意味だけではない。「不幸」を「幸せ」に置き換えれば、自分で決断し、歩んできた今を肯定する言葉でもある。

 「好きだから女優をやってるし、自分がやっていることで人にいい影響や感情を与えられたら素晴らしいと思う。『結果』として、そうなったらうれしい」。自分を貫いた先に「結果」はあると、アドラーも言っている。

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