石坂敬一さん死去 ビートルズ、矢沢永吉ら手掛けた名プロデューサー

 ユニバーサルミュージックの元会長で、ビートルズやピンク・フロイド、矢沢永吉(67)、松任谷由実(62)らを手掛けた音楽ディレクターの石坂敬一さんが急死したことが31日、分かった。71歳。埼玉県出身。関係者によれば、都内の自宅で入浴中に倒れ、この日午前に家族が発見した。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。

 洋楽から邦楽まで、日本のロック、ポップス文化の発展に大きく貢献した“カリスマ”が突然の死を迎えた。

 石坂さんは慶大を卒業した1968年、東芝音楽工業(現ユニバーサル)に入社し、洋楽ディレクターとしてビートルズ、ピンク・フロイド、エルトン・ジョンらを担当。邦楽本部に異動後はBOOWY、ユーミン、矢沢らのプロモーションにらつ腕を振るった。

 99年にユニバーサル社長、2006年に同会長を歴任し、11年にはワーナー・ミュージック会長に就任。日本レコード協会会長も務め、15年には旭日中綬章を受章した。

 ディレクター時代には革新的なアイデアでスターを育てた。ピンク・フロイドのアルバムタイトルに「原子心母」(原題は「アトム・ハート・マザー」)という邦題を付けるなど、難解なプログレッシブロックを一般層に普及。ユーミンには苗場ライブや「恋人はサンタクロース」など“冬のユーミン”を印象づける戦略で、ミリオンアーティストとなる礎を築いた。BOOWYをヒットさせ、その後のバンドブームを導いたのも石坂氏の功績といわれる。

 東芝時代を知る関係者はこの日、「新入社員時代から、ジーンズにちょんまげ頭で会社に来る“フーテン”として目立つ存在だったが、仕事はできた。常務時代は朝一番に会社に来る仕事の虫。いつ寝るんだろうと跡をつける社員も現れたほど」と懐かしんだ。

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