８日午前５時１５分ごろ、福岡市博多区博多駅前２丁目の道路が陥没した。陥没は徐々に広がり、午前１０時現在、長さ約３０メートル、幅約２７メートル、深さ約１５メートルと確認された。現場はＪＲ博多駅から約２００メートルと、駅から目と鼻の先の場所。オフィスビルが立ち並び、ふだんは大勢のビジネスマンが行き交う。大型ショッピングモール「キャナルシティ博多」に続く道であることから買い物客や観光客も多い。車、バスなど交通量も市内有数だ。もし昼間に起こっていたらと思うと身震いする。事故現場を歩いた。

　「まさか、いつも通勤で通っている道がこんなことになるなんて…こんな光景を見るのは悲しい」。自営業の女性（５９）は大きな穴を遠目に見つめ、絶句した。８日早朝、ＪＲ博多駅近くで起こった道路の陥没。現場は普段、多くの人でにぎわう。もし昼間に起こっていたらと思うと身震いする。事故現場を歩いた。

　陥没した場所は博多駅から約２００メートル。オフィスビルが立ち並び、普段は大勢のビジネスマンが行き交う。繁華街の中洲や天神へ向かう途中であることから観光客も多い。交通量も市内有数だ。

　午前１０時半ごろ、現場付近では警官が「この先は道路陥没事故のため通行できません」と迂回（うかい）を指示していた。近づくにつれガス臭が漂う。パトカーが「ガスもれが発生しています」と周辺で火気を使わないように呼びかけていた。

　近くで理髪店を営む男性（７３）によると、午前６時４０分には３メートル四方の穴が２つあいていたという。同７時２０分ごろにドンという音とともに地面が揺れた。男性は「体感的には震度２ぐらいの揺れだった」と話した。

　正午すぎ、博多駅にある商業施設の屋上に上がった。事故現場が一望できた。記者もたまに通る場所。都会の真ん中にまさかこんな大きな穴があくとは…。昼間だったら自分自身も巻き込まれていたかもしれない。１５メートルの穴に落ちて助かっただろうか。

　屋上では、大勢の市民らが慣れ親しんだ街並みが一瞬にして変わり果てたさまに見入り、声を失っていた。（デイリースポーツ特約記者・西松宏）