たけし 巨泉さんへ最後の毒舌「好き放題生き、おめでとうございます」

 7月12日に急性呼吸不全で亡くなった、タレントの大橋巨泉さん(享年82)のお別れ会と偲(しの)ぶパーティーが5日、都内のホテルで開催された。ビートたけし(69)、小倉智昭氏(69)ら関係者600人、ファン200人が参列。王貞治ソフトバンク球団会長(76)らが弔辞を読み、パーティーではたけしが「世の中を牛耳って、好き放題生きて。幸せな人生。あらためておめでとうございます」と“持ち味全開”であいさつし、爆笑を誘った。

 “たけし流”で送り出した。妻で喪主の寿々子さんの「今日は泣かないつもりで、明るい送る会でお願いします」という思いにぴったりだった。

 オレンジのバラやピンクのカーネーションなど、7種6000本の花で鮮やかに彩られた祭壇。5年前の撮影という遺影の巨泉さんは、穏やかな笑顔だった。“趣味人”らしく釣りとゴルフを楽しむパネル2枚も並べられた。

 隣接する部屋では、巨泉さんの代表番組で、たけしが駆け出し時代に石坂浩二(75)とともにレギュラーに抜てきされた「世界まるごとHOWマッチ」、「クイズダービー」のセットを再現。「プライベート」、「仕事」、「趣味」のテーマ別に分けた写真や、ゆかりの品が数多く展示された。

 「-HOWマッチ」のセットを懐かしそうに見つめた、たけしは「才能を認めてくれて、ありがたかった」と“恩人”に感謝。「謹慎したり、交通事故起こしたりした時に巨泉さんに呼ばれて居候していましたね。ゴルフやろうと言われたり。マイナスなことはほとんど言わずに『いい休みじゃねえか』と気にかけてくれて。本当、優しいんですよね」と支えになってくれたと明かした。

 「クイズ、バラエティーの先駆者だし、全盛期のテレビの1番のスター」と功績をたたえた。「巨泉さんの人生を考えれば、しめった雰囲気は似合わない」と人柄をしのぶと、「巨泉さんのワガママをこらしめようとしても、失敗ばかりで」と“爆笑こばなし”を紹介。オーストラリアで巨泉さんが捕まえたカニを勝手に食べて、石坂が下痢になったという、苦い思い出を振り返った。

 「『またたけしのバカ、悪口言いやがって』と、言ってますよ。俺も行くけど、あの世界では、また一緒にゴルフをやりたくない」。天国から見守る巨泉さんへ、愛ある毒舌を届けた。

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