藤原竜也、蜷川さんに精進誓う

 多臓器不全のため12日に亡くなった演出家の蜷川幸雄さん(享年80)を悼み、愛弟子の俳優・藤原竜也(33)が13日、所属事務所を通じてコメントを発表した。逝去前日に病床の蜷川さんを見舞ったという藤原は「最期に会えて良かったです」とし、「僕を産んでくれたのは蜷川さんです。沢山の演劇人生をありがとうございました」と恩師に感謝した。

 藤原は1997年、蜷川氏演出の舞台「身毒丸」の主役オーディションでグランプリを獲得し15歳で舞台デビュー。「ムサシ」「ハムレット」などに出演した。厳しくも温かい言葉をかけられ続けた蜷川さんの期待に応えるべく、「真面目に突き進んでいきます」と精進を誓った。

 蜷川さんはこの日、都内の自宅に無言の帰宅を果たした。午後4時45分、白のワンボックスカーが到着。出迎えた関係者約15人が、白い布にくるまれた遺体を元女優で妻の宏子さん、次女の麻実さんが待つ室内へ静かに運び入れた。関係者によると、蜷川さんは安らかな顔で、布団で眠っているという。

 午後6時には写真家の長女・実花さん(43)も帰宅した。待ち構えていた報道陣40人に、穏やかな笑顔で「お疲れさまです」と4度会釈。15日の通夜後に心境を語る予定だ。また、女優・黒柳徹子(82)らからの供花が届けられ、近隣住民らが弔問に訪れた。

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