エコノミー症候群対策に段ボールベッド
大阪府八尾市の段ボール箱メーカー「Jパックス」が、段ボール製簡易ベッドを熊本県の被災地へ送る支援を始めた。エコノミークラス症候群などを引き起こす血栓を防ぐ効用を訴え、避難所での二次被害を減らそうと活用を呼び掛けている。
11年の東日本大震災の際、冷たい床の上で被災者が寝ている姿をテレビで見て開発に着手。東北の避難所を回り約2800台を提供した。14年の広島市の土砂災害で約400台、昨年の茨城県常総市の豪雨災害では約650台を届けた。熊本地震では鹿児島の段ボール業者に製造を依頼し、既に約150台を持ち込んだ。畳んだ状態で現地に運び、10分ほどで組み立てられる。
考案した水谷嘉浩社長(45)は「提供を続け、避難所では雑魚寝をするという『常識』を変えたい」と話す。
