中村梅之助さん劇団葬に俳優仲間ら参列

 テレビ時代劇「遠山の金さん捕物帳」「伝七捕物帳」やNHK大河ドラマ「花神」などに主演し、1月18日に死去した俳優で劇団前進座代表・中村梅之助さん(享年85)の劇団葬が3日、東京・青山葬儀所で行われた。梅之助さんと共にテレビ時代劇の黄金期を担った俳優・里見浩太朗(79)、西郷輝彦(69)、松平健(62)ら親交の深かった約750人が参列し、故人をしのんだ。

 梅之助さんは歌舞伎俳優がテレビドラマに進出した先駆けで、金さんを演じていた頃に京都の撮影所でよく出会っていたという里見は「とても素晴らしい、江戸っ子の金さんを見せてもらいましたね」と述懐した。

 「戦後の混乱の時期に生活と役者の道をすごいプレッシャーの中で過ごしてこられた。どちらも苦労してきたにも関わらず、柔らかい包容力があって、『よう、元気?』っていう毎朝のあいさつが忘れられないんです」としみじみ。

 「本当にお疲れさま、という言葉しか出てこない。そういう役者人生を歩まれてきた方だと思いました。前進座の一時代が去ってしまったような思いがしますね…」と、感に堪えぬ表情だった。

 1975年からTBS系「江戸を斬る」で金さんを演じた西郷は「町人をやったときのあの明るさは、誰にもマネができるものじゃないと思います。気品もあって、素晴らしかった」とたたえ、「どれだけの俳優があの金さんを見て目標にしたか、ひしひしと今感じますね」とその偉大さをかみしめた。

 喪主を務めた長男の俳優・中村梅雀(60)は、前進座の経営に苦心し、晩年は度重なる病にも苦しんだ梅之助さんの一生を「我慢と戦いの人生だったと思います」と表現。2人が同一画面で共演したのは85年のNHKドラマ「真田太平記」が「最初で最後」だといい、「若い頃は私が反抗期で、共演のオファーは全て断っておりました。その後も共演の企画は何度もあったんですが、かなわなかったのが心残りです」と、目を潤ませていた。

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