伝統文化の入れ墨で入浴拒否?

 北海道恵庭市内の温泉施設が、顔に入れ墨のあるニュージーランドの先住民マオリの女性、エラナ・ブレワートンさん(60)の入浴を断っていたことが12日、分かった。

 ブレワートンさんはマオリ語講師で、マオリの伝統文化の入れ墨を唇とあごに入れている。8日に恵庭市の温泉施設を関係者らと訪れ、入浴を断られたという。関係者が「入れ墨は反社会的なものではない。差別なのではないか」と抗議したが、施設側は「利用者に安心して入浴していただくため、入れ墨の入っている方は一様に断っている」と受け入れなかった。

 ブレワートンさんは電話取材に「入れ墨は母親や先祖を表す家紋のようなもの」とし、「東京五輪ではニュージーランドから同じような入れ墨をした選手がたくさん来る。日本人は自分たちと異なる伝統に思いやりを持ってほしい」と話した。

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