石原まき子さん黒部ダムで裕次郎を思う

 故石原裕次郎さんの未亡人で石原プロモーション会長の石原まき子さん(80)が19日、富山県立山町の黒部ダムで行われた「黒部ダム完成50周年記念セレモニー」に出席した。

 裕次郎さんの代表作である映画「黒部の太陽」(1968年)の舞台となったダムを初めて訪れた、まき子さんは「石原裕次郎はすごい映画を撮ったんだと感服しました」と大感激。夫が命がけで製作した作品への思いを肌で感じていた。

 毎秒10トン以上というダムからの放水を見ながら感じたのは夫の、そして日本人の素晴らしさだった。「石原裕次郎はすごい映画を撮った、同時に日本人はすごいダムを造ったんだと感服しました」。まき子さんは感無量の表情を浮かべた。

 「黒部の太陽」を製作した当時は裕次郎さんが日活を離れて独立したばかりの頃。故三船敏郎さんとの共演とはいえ、大手映画会社との対立で苦労の連続だった製作と、“世紀の難工事”と言われたダム工事とを重ね合わせた。

 映画製作時は家庭人となっており、その後も黒部に足を運ぶ機会を失っていたというまき子さん。現場を見ずに「黒部の太陽」のトークイベントなどを行っていたことに、うしろめたさを感じていたと言うが、ようやくモヤモヤが晴れた。

 前日18日には映画の舞台となった関電(旧大町)トンネルを訪れ、工事の難所だった破砕帯(地層の岩石が細かく砕かれた部分)を見学。裕次郎さんが撮影中に右手親指を骨折した、出水シーンを連想させる地下水の激流には「破砕帯を見ておかなければ裕さんを語れないです。ぜひともお伺いしたかった」と話した。

 ダムの公園には裕次郎さんが好きだった桜を植樹。来年4月には、裕次郎さんが映画公開時にメモに残した「生涯心残る日となる事であろう」という文字のプレートがお披露目される。映画公開から45年、やっと黒部の空に太陽を見たまき子さんは「裕さんも『来てくれてありがとう』と言ってくれてると思います」とほほえんだ。

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