将棋の里見香奈女流４冠（２１）＝女流名人・女流王位・女流王将・倉敷藤花＝は１日、女王のタイトルを初獲得し、女流棋界で史上初となる５冠同時制覇を達成した。

　大阪市で行われた第６期マイナビ女子オープン５番勝負の第３局で後手の上田初美女王（２４）を１２９手で破り、３連勝でタイトルを奪取した。

　昨年５月、初の女流王位を獲得し、清水市代女流六段に次いで史上２人目の女流４冠となっていた。女流タイトル戦は六つあり、残るはマイナビ女子オープンと並び最高峰のリコー杯女流王座戦のみとなった。

　里見女流５冠は島根県出雲市出身。２００８年、１６歳で初タイトルの倉敷藤花を獲得した。女流棋士とは制度の異なるプロ棋士を目指し、養成機関の「奨励会」にも在籍。昨年１月、現行規定では女性初の初段に昇段した。　男性棋戦では１９９６年、羽生善治３冠が全七冠制覇を果たしている。