歌舞伎役者63人、銀座で大パレード

 歌舞伎の殿堂・歌舞伎座が4月2日に開場することを記念して、27日、東京・銀座で中村時蔵(57)、市川海老蔵(35)ら歌舞伎俳優63人がパレードを行った。

 目抜き通り約400メートルを封鎖しての史上最大の“お練り”に、沿道に集まった約3万2000人のファンも大歓声を上げた。

 パレード後、歌舞伎座で開場式が行われ、松本幸四郎(70)らが祝儀の舞踊「寿式三番叟(さんばそう)」を披露するなど開場ムードを盛り上げた。 「GINZA 花道」と題したパレードは、まさに壮観だった。時蔵を筆頭に中村福助(52)、中村橋之助(47)、市川海老蔵、尾上菊之助(35)、市川染五郎、中村勘九郎(31)‐、紋付きはかま姿の千両役者たちが銀座の街をかっ歩した。

 歌舞伎俳優が街をゆっくりと歩みを進め、地元の人々に顔見せする「お練り」は、襲名披露時などに行われるが、63人もの俳優が一堂に会するのは史上初めてだ。平日の午前中で気温8度、小雨も降るという悪条件にもかかわらず、沿道には約3万2000人(主催者発表)のファンが集まった。歩道だけでなく、通りに面したビルや商店にも人があふれかえった。

 銀座でのパレードでは、昨年8月20日のロンドン五輪のメダリストが約50万人、同年11月25日の巨人選手が約38万人を集めた。人数ではかなわなかったが、観客の熱気は負けていなかった。「成田屋」「中村屋」などと、ひいきの俳優の屋号を叫ぶファンに、海老蔵や勘九郎らは満面の笑みで手を振った。

 “五代目”歌舞伎座の開場ムードも高まり、俳優たちも“臨戦態勢”に入った。染五郎は「一生に一度のすごい巡り合わせで、本当に貴重な経験をさせていただきました。皆さまに盛り上げていただいた半面、お客さまの期待に応えていかなければならないと思っております」と公演で恩返しすることを誓った。

 パレードのオープニングでは坂田藤十郎(81)は「雨が降っていますが、お芝居では『お客さまが降り込んでくる』ともいい、縁起のいい門出になったと思います」とあいさつ。400メートル、15分ほどではあったが、俳優たちがファンとの直接の触れ合いを楽しんでいた。

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