徹子 涙こらえ会見「心がからっぽ」
女優で司会者の黒柳徹子(79)が15日、都内で会見し、10日に肺炎による心不全のため亡くなった女優・森光子さん(享年92)の逝去をしのんだ。
「心がからっぽになったような気がする。これが埋まることはありません」。そう話すと、目には涙があふれた。訃報は14日夜、サッカー女子日本代表の澤穂希(34)との食事の最中に飛び込んできたという。
森さんとは、1961年のNHKドラマ「若い季節」での共演以来、50年にわたり親交を深めた。同じ事務所に所属していた時期もあり、舞台「放浪記」でも共演。私生活では「デート」と称して帝国ホテルでカレーを食べるのが決まりで、黒柳はその関係を「女学校の上級生と下級生のよう」と表した。
最後に顔を合わせたのは、森さんの出演舞台「新春 人生革命」を黒柳が観劇した際だったが、その後もファクスを通じて交流は続いた。「放浪記」の上演50周年を前に「1日だけでも舞台に」という復帰への強い思いを持っていたことも明かした。「もしかしたら『芝居ができないのなら、じゃあこの辺で…』という思いがあったかもしれない」と森さんの舞台に対する強い情熱を察した。
テレビ放送の黎明(れいめい)期から一線で活躍した盟友との別れ。黒柳は「あと13年で『徹子の部屋』も50周年だけど…、記録や数はもう無意味な気がする」と虚無感さえのぞかせたが、「森さんは『どんな辛いことがあっても人生乗り越えていくんだ』と教えてくれた。その言葉を大切に生きていきます」と天を仰いでいた。
