女子ゴルフ 工藤遥加が「家にいるライオン」父・公康氏の助言で2打差8位発進 アース・モンダミン・カップ第1日
「女子ゴルフ・アース・モンダミン・カップ・第1日」(22日、カメリアヒルズCC=パー72)
工藤遥加が5バーディー、1ボギーの68でラウンドし、4アンダーで首位と2打差の8位と好発進した。66で回った川岸史果と岩井明愛が6アンダーで首位。1打差3位にささきしょうこ、大出瑞月ら5人が並んだ。
工藤遥は8番パー5で残り85ヤードの第3打をピン上1・5メートルにつけてバーディーを奪うと、9番パー4でも3メートルを沈めて連続。「(午前中の)天気がいい中でラウンドできてリズムがよかった。5メートルくらいのパットが入ってくれてスコアにつながった」と振り返った。
下部ステップアップツアーを主戦場にする今シーズン。前週からショットがブレて、この日朝の練習は絶不調だった。
「ヤバかった。あっち行ったり、本当にひどくて。もうこれはダメだと思った」。スタート前に母・雅子さんに電話し、父でプロ野球・ソフトバンク前監督で通算224勝左腕の公康氏に代わってもらった。
父の言葉は「おまえはいつも同じこと言ってんだよ。1ホール、1ホールだよ」。技術的な助言はなかったが、これで工藤遥の心は落ち着いた。「そうだよな、集中していこうと。腰から腰の(高さに振る)スイングを心がけていった」と自分を取り戻した。
昨季は親子の時間をつくりたいと望んだ父をコーチ登録。プロ選手としての心構えや体の調整方法などを指導された。「最初は厳しすぎてぶつかることも多かった。母に『もう来てほしくないんだけど』と言ったり」
昨季終盤から適度な親子の距離感が取れるようになり、今季はコーチ登録もしていない。「相談もできるし、今年に入って一番いい感じ」。かつては「家にいるライオン」のようだった怖い存在が「今はもうパパ。優しいと厳しいの両方あるが何でも話せる」という関係になった。
5月にステップアップツアーのツインフィールズ・レディースで優勝。「いい顔、してたよ」と祝福してくれた父にウイニングボールをプレゼントすると「まだ(ボールに)サインしてくれてないの?」と喜んでくれた。
父は5月に還暦を迎え「年を取ったなと思う。忙しく仕事をしてるから心配。やっぱり、いい報告できるように頑張りたいという思いはある」と工藤遥。次はレギュラーツアーの優勝のボールを贈りたい。




