岩井ツインズ妹・千怜が史上3人目の快挙 初Vから2週連続優勝「自分でもできるんだ」

 「女子ゴルフ・CATレディース・最終日」(21日、大箱根CC=パー72)

 首位から出た岩井千怜(20)=Honda=が2バーディー、ボギーなしの70でスコアを二つ伸ばし、通算13アンダーで逃げ切った。前週のNEC軽井沢72でツアー初優勝。初Vからの2週連続優勝は2005年の表純子以来、史上3人目の快挙となった。13位から出た山下美夢有が大会コースレコード64をマークして八つ伸ばし、12アンダーで1打差の2位。3打差3位に竹田麗央と勝みなみ、4打差5位に葭葉ルミと原英莉花が入った。

 迷いはなかった。1打リードで迎えた18番パー5。岩井千の第3打はピン手前14メートルについた。3パットもありうる距離…。最初のパットで1・5メートル弱を残したが「決めたところに打つと決めて打ち切った」。強い気持ちでウイニングパットを沈めると、右手を天に突き上げた。

 史上3人目の初優勝からの2週連続V。「ちょっと信じられない。驚きの気持ち。自分でもできるんだ…」。ゴルフ史に名前を刻んだ事実をかみしめた。

 3番パー3で3・5メートルを決めて12アンダーとしたが、その後はバーディーチャンスにつけられなかった。猛追する山下に10番を終えて並ばれたが、それを知ったのは13番グリーン。直前の12番から持ち前のピンをデッドに狙うショットができなくなっていた。

 流れを取り戻したのは16番パー4の第2打。同組の2人のショットを待っている間に前日も歌ったドラマ「ドラゴン桜」のオープニング曲を口ずさむと、インパクトだけに集中したショットはピン手前5メートルについた。

 「次につながる流れを作っていけた」。続く17番パー3は第1打を4・5メートルにつけバーディー。単独首位に立つと、右手を強く握ってガッツポーズを繰り出した。

 勝ちたい理由があった。前夜、母方の祖母・本吉愛子さん(79)と伯父・秀司さん(52)と食事した。前週の初優勝時は父方の祖父母は現地観戦したが、愛子さんは来られなかった。「久しぶりに会えて、この2人に優勝をプレゼントしたいと思った。生で優勝する姿を見せられてうれしく思う」と優勝スピーチで振り返った。

 次週は過去2人しか達成者がいない3週連続優勝がかかる。初Vからなら当然、史上初だ。「やっぱり勝つという前に、自分のゴルフをしたいと今は思う」。今回の2週連続優勝もそれを貫いた結果。「怖がらずにピンを狙っていく」という攻めるゴルフをするだけだ。

 ◆岩井千怜(いわい・ちさと)2002年7月5日、埼玉県川島町出身。双子の姉・明愛(あきえ)と8歳でゴルフを始め、ともに強豪の埼玉栄高へ。武蔵丘短大1年時の21年6月にプロテスト合格。本格参戦1年目の今年、NEC軽井沢72でツアー初優勝しCATレディースで史上3人目の初優勝から2週連続Vを果たした。家族はほかに父・雄士さん、母・恵美子さん、弟・光太さん。名前の由来は、明愛が母方の祖母・愛子さんから、千怜は父方の祖母・千恵子さんからそれぞれ1文字をもらった。162センチ、59キロ。

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