青木瀬令奈 逃げ切りV 連続ボギーから立て直し 憧れ「不動さんへの第一歩」

 「女子ゴルフ・資生堂レディース・最終日」(3日、戸塚CC西C=パー72)

 単独首位から出た青木瀬令奈(29)=フリー=が連続ボギーの出だしから6バーディー、計3ボギーの69とスコアを伸ばし、通算14アンダーで逃げ切った。今季初優勝で、昨年6月の宮里藍サントリー・レディース以来となるツアー通算3勝目を挙げた。2打差の2位に吉田優利、菊地絵理香、黄アルム(韓国)が入った。

 青木は短いウイニングパットをカップに沈め、ボールを拾い上げると両手を上げて歓声に応えた。キャディーを務めた大西翔太コーチとハグをした瞬間に両目が潤んだ。

 「この一年、毎日苦しかった。この3勝目で人生を変えられたと思う」

 昨年6月にツアー通算2勝目を挙げてから「なぜ勝てないか、どうしたら勝てるのか、それだけを考えてきた」。大西コーチは「技術でなく一打に対する自分の持っていき方。覚悟を決めてボールを打つようになった」と説明した。

 単独首位からの最終日最終組。緊張もあった。1番ではガードバンカーから寄せワンならずのボギー。2番パー5ではティーショットをフェアウエーバンカーに打ち込み、グリーン手前カラーからの3パットで連続ボギー。首位から陥落した。

 それでも「いったん追う立場になれたのが私にとってプラスの意味があったと思う」と振り返ったように、3、4番の連続バーディーですぐにスコアを戻す。単独首位に返り咲くと、後半も10番のチップインを皮切りに3連続バーディーを奪った。

 スコアボードは18番グリーンに上がるまで見なかったという。「トップで最終日を迎えて、そのまま勝ちきるというのを実現したかった。優勝だけにこだわってきたので本当にうれしい。次の目標は年間複数回優勝です」。全国各地の神社巡りで神頼みも組み込みながら、毎晩「ざんげノート」と名付けたノートに自分の思いを書きつづってきた熱意がようやく報われた。

 生涯獲得賞金は3億円を突破した。「不動裕理さんが大好きで、小学生時代は追っかけ。10億円稼げる選手になりたいと思ってプロになりました」と公言する。「これは不動さんへの第一歩。積み重ねていけるよう頑張ります」と決意表明した。20代最後の年、憧れのレジェンドを目指す険しい道はこれからだ。

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