池田勇太が12年連続勝利へ首位発進「大満足」 コロナと闘ってきた男、最後のチャンス

 「男子ゴルフ・日本シリーズJTカップ・第1日」(3日、東京よみうりCC=パー70)

 池田勇太(34)=フリー=が2イーグル、4バーディー、2ボギーの6アンダー64で単独トップに立った。谷原秀人が5アンダー65で1打差2位につけ、市原弘大、杉山知晴、阿久津未来也、岩田寛、C・キムが4アンダー66で3位。連覇を目指す石川遼は3アンダー67で金谷拓実と並んで8位で滑り出した。

 「いやぁ…大満足ですよ」。ぶっきらぼうな口調ながら、池田の表情にはうれしさが見え隠れした。ツアー21勝も、この大会は過去未勝利。その苦手なコースを2イーグル、4バーディー、2ボギーの64で滑り出した。

 デビュー2年目の2009年から毎年勝利を重ねてきた。この大会は12年連続への最後のチャンスだが、今年はそれ以上に大きな意味を持つ。今季のツアーは1月のシンガポール・オープン(アジアツアー共催)で開幕したが、その後はコロナ禍で中止や延期が相次ぎ、再開は9月のフジサンケイ・クラシックから。この間、池田は選手会の事務局長として各大会スポンサーなどと開催に向けた折衝役を務めた。

 11月には宮崎県でのダンロップ・フェニックスに向け羽田-宮崎間の選手、関係者ら用のチャーター便をスポーツ界で初めて就航させた。「多い日には1日6本の会議をこなした」という。

 こうした実務作業のため、休止期間中にゴルフができたのは1週間から10日に一度程度。ツアー再開直後は調子が上がらず、日本オープンは予選落ちした。「今年は日本シリーズには出られないのかなと思っていた」というが、2週前のフェニックスで8位。最終日の18番でバーディーパットを入れて、賞金ランクを22位に上げ出場権を得た。

 「忙しい中、ここに帰ってこられたことがうれしい。試合数が少ない中でも、ファンや応援してくださる方に優勝する姿を見せたい」。池田にとって今大会は、コロナ騒動との闘いでもある。

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